新しい一週間の始まり。
もう7月も最終日です。
明日から8月。
時間の経つのがはやいです。
今日も暑くなりそうです。
昼から3件の往診の予定です。
コーヒーを飲むことで病気のリスクを減らすことができる という研究は以前からありました。
今回、アメリカ、ヨーロッパ、日本の研究結果です。
2017年7月11日の米国内科学会誌(AIM)に報告された二つの新しい論文があります。
一つ目は、ハワイ大学がんセンターの論文です。
日系アメリカ人、ラテン系アメリカ人、アフリカ系アメリカ人、ハワイ先住民、白人(計18万5855人)を対象にした多民族コホート研究。
コーヒーの摂取と、全死因死亡率や特定の疾患による死亡率の関連性を調べられました。
平均追跡期間16.2年の調査中、5万8397人(約31%)が死亡。
主な死因は、心血管疾患(36%)とがん(31%)。
喫煙、既存の病気、身体運動およびアルコールなど病気の発症に影響する要因を除外して解析すると、1日1杯のコーヒーを飲んだ人は、飲まなかった人に比べて死亡率が12%低くなりました。
1日に2〜3杯コーヒーを飲んだ人は死亡率が18%減少しました。
コーヒーの摂取が増えると、心臓病、がん、呼吸器疾患、脳卒中、糖尿病、および腎臓病による死亡率が減りました。
カフェイン入りとカフェイン抜きのどちらも死亡率が低かったことから、死亡率の低下とカフェインの関連性はないようです。
研究者らは、コーヒーには酸化防止作用や抗炎症作用のあるフェノール化合物など多くの物質が含まれ、それらががんや慢性疾患などの予防に重要な役割を果たす可能性を考えています。
二つ目の報告はロンドンのインペリアル・カレッジ・ロンドンによる調査です。
欧州のがんと栄養に関する前向きコホート研究に参加する、10カ国(デンマーク、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、英国)に住む52万1330人が対象。
参加者は、コーヒーの摂取量などの食生活やライフスタイル、ならびに臨床検査の情報を調査しました。
平均16.4年間の追跡期間中、4万1693人の参加者(約8%)が死亡しました。
主な死因は、がん(43%)および循環器疾患(22%)でした。
1日にコーヒーを3杯以上飲んだ男性は、コーヒーを飲まない男性と比較して、死亡のリスクが12%低下しました。
女性では死亡のリスクが7%低下しました。
また、コーヒーを多く飲む人は、消化器疾患や循環器疾患で死亡するリスクが低いことが示されました。
この報告でも、カフェイン入りとカフェイン抜きのどちらも死亡率は低くなりました。
日本では、国立がん研究センターなどが進める「多目的コホート研究」が、15年の米臨床栄養学会誌(AJCN)に日本人男女9万914人の調査結果を報告しています。
コーヒーを1日に3〜4杯飲む人の死亡リスクは、全く飲まない人に比べ24%低いことが示されています。
コーヒー摂取により、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患による死亡リスクの有意な低下が認められました。
さまざまな民族や人種で、コーヒーには長生きの効果がある可能性が示されています。
何事もバランスが大事ですが、その中にコーヒーを取り入れたいと思います。

0