ずいぶん涼しく過ごしやすくなってきました。
地球から最も近い惑星である金星。
金星が明るくかがやくのは濃硫酸の雲がすき間なく金星をおおい、太陽の光の8割ぐらいをはね返しているから。
金星は地球よりずっと太陽に近いのに、地上は昼間でも地球の1割程度しか光が届いていません。
また金星の大気のほとんどが二酸化炭素からなっています。
この二酸化炭素は太陽の熱を効率よく閉じこめてしまうため、地表の気温はとても高く、平均気温は約400度、最高気温は500度といわれています。
これは太陽により近い水星よりも高く、金星は太陽系で一番熱い惑星で、生命にとっては過酷な条件です。
その金星の大気から、地球では生命体によって生み出されるガスであるホスフィン(リン化水素)の痕跡を検出したとする研究論文が発表されました。
論文の主執筆者であるカーディフ大学 宇宙物理学部のジェーン・グリーブズ氏は、ホスフィンが地球以外の岩石惑星で検出されたのは初めてだと説明。
灼熱の金星表面を渦巻く雲は強酸性でホスフィンを即座に破壊することから、金星にはホスフィンを生み出しているものが存在することが示されたと指摘。
ホスフィンの存在が金星上の生命の存在を証明するものでないと強調していますが、観測結果は金星に「変則的かつ未解明の化学現象」が存在する証拠となったと結論付けています。
これに対し、NASAのブライデンスタイン長官はツイッターに「金星に生命? 嫌気性生物が生み出すホスフィンの発見は、地球外生命体の存在を示す上でこれまでで最大の進展だ。NASAは約10年前、地球の上空12万フィート(約3万6600メートル)の高層大気で微生物を発見した。金星を優先させる時がきた」と投稿しています。
地球規模での考えでは宇宙は計り知れません。
NASAの長官が言うように大気中でなら生命が存在するかもしれません。
今後の成果に期待です。

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