恐竜が絶滅した原因として複数の地球外天体衝突説、火山噴火説 等が言われていますが、今回12カ国の国際チーム(地質学、古生物学、地球物理学、惑星科学など専門家41人)が結集して考えをまとめ、科学誌「サイエンス」に発表しました。
メキシコ・ユカタン半島の巨大クレーター「チチュルブ・クレーター」(直径約180キロ)が形成された時期の世界各地の地層などの最新データを解析し直しました。
その結果、チチュルブ・クレーター形成と大量絶滅の時期は一致、他の天体が前後に衝突した痕跡はない、6550万年前ごろは火山活動が活発ではなかった と判明。
クレーター形成による環境変化は、大量絶滅に十分だったと結論されました。
衝突した天体は直径10〜15キロの小惑星、衝突速度は秒速約20キロ、衝突時のエネルギーは広島型原爆の約10億倍、衝突地点付近の地震の規模はマグニチュード11以上、津波は高さ約300メートルと推定されます。
衝突による放出物は世界約350地点で確認されました。
放出物は大量のちりとなり、太陽光がさえぎられて地球上が寒冷化。
5〜30度の気温低下が約10年続き、海のプランクトンや植物が死滅、食物連鎖の上位にいた恐竜などが絶滅したと考えられます。
この際、海底に生きる一部のプランクトンや、体が小さく食料が少なくてすんだ哺乳類は生き延び、後に多様化したと考えられるそうです。
古代のロマンですが、地球自身も生物のようなものですね。
大切にしたいものです。


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