中国海軍の潜水艦が南シナ海の海中で火災を起こして、航行できなくなったことがありました。
2005年の5月のことです。
それをぼくらは読売新聞の報道で知りました。
読売新聞の特ダネでした。
自衛隊の一等空佐が読売の記者に情報を流したのですが、むろん新聞記者はふだんからいろんなところに情報網を広げておいて、このように特ダネを得るのです。
これは記者の手柄ですし、同時に、一等空佐の勇気と協力があってのことです。
ところが自衛隊の警務隊は、これが防衛秘密をもらした罪にあたるとして、一等空佐を検察庁に突き出した(書類送検)のです。
防衛秘密漏えい罪を破ったことになるというのですが、これは2001年に新設された新しい法規で、それが適用されるのは今回が初めてです。
しかし、それにしても、中国の潜水艦の事故がなんで日本の自衛隊の防衛秘密になるんでしょうね。
しかもそれが懲罰を伴うほどの重大な秘密事項だというのです。
ここには、自衛隊のことはなにも国民に知らせるな、という独善的な秘密主義があるように見えません?
自衛隊の組織にとって、国民はなんでもゴチャゴチャじゃまをする、うるさい存在だ、という見方です。
自衛隊はなによりも自分たちの組織を守ることが重要で、組織を守るためなら国民の知る権利など無視してしまえ、とそんなゴーマンな態度がすけ見えてきますねえ。
漁民2人を殺してしまったイージス艦の衝突事件でもそうでしたけど。

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