夏休みに入った学校も多いようですね。甲子園の予選や吹奏楽コンクールの地区予選もスタートしていますね。大学受験生も「この夏が勝負!」といったところでしょうか?
芸大・音大受験される方のお問い合わせも増えてきましたので、今日は、そのことについて書き込みたいと思います。
まず、なんと言っても声楽の実技試験が一番大切です。例年ですと、第1回の課題曲の試験では外国歌曲・日本歌曲を4曲ずつ提出しなければなりませんから、過去に出題された曲を参考にして、自分に合った作品を見つけましょう。課題曲は古典から近代歌曲までありますから、傾向の似た作品を選んでおくと、音楽様式や発声も、より深く勉強できるかと思います。そして、今から、常に暗譜で歌えるレパートリーを10曲程度用意しておくことも必要かと思います。課題曲は、毎年、それほどの変化はありませんから、是非、過去の出題曲をチェックしてみてください。
次に第2回の自由曲の試験候補曲は、今から歌い込んでおくべきだと思います。よく、「100回の練習よりも1回の本番が勝る」といいますが、どんな小さな発表の場でもいいですから、人の前で演奏する機会を増やして、歌い慣れてください。
選曲も大切です。私はデュパルクの『旅への誘い』というマイナー・・・と言うよりはかなりの難曲を選んでしまいましたが、私の前に歌った受験生はロシア語の曲を歌って合格していました。世界各国たくさんのオペラや歌曲があるわけですから、自分の声と音楽性が発揮できる曲を見つけて欲しいです。奏楽堂という1000名収容のよく響くホールでの審査になりますから、それも参考にされるといいかと思います。
その他の受験科目においては、声楽科の場合、聴音・新曲はそこそこできていれば良いかと思いますが、音楽家・演奏家にとってソルフェージュ能力というものは不可欠ですので、嫌がらずに地道に訓練して下さい。コールユーブンゲンは、最後の曲までと滞りなく練習して、最初の小節を見ただけでスラスラと歌えるように。特にリズムは甘くならないように気をつけましょう。音程もだいたいではなく正確に取るように。
副科ピアノのスケールも、あまり、ピアノが得意でない方はしっかり練習しましょう。あとはセンター試験。満点をとらなくてもいいですから、自分自身にとって必要な教養を身につけるためだと思って、気楽に勉強に励んでください。センター試験は時間との勝負ですから、過去問を時間以内に解くシュミレーションを繰り返しておくといいかもしれません。
当たり前のことしか書けませんでしたが、芸大声楽科受験生の方は参考にしてみてください。どんなことでも同じですが、日々、コツコツと続けていれば、ある日、突然に道が開ける瞬間があります。時には、辛いこともあるかもしれませんが、簡単に夢をあきらめずに、突っ走ってみましょう。心から応援しています。
