今日もよいお天気になりました。病院のエントランスにはひな人形が飾っています。春がそこまで来ているんですね。
私は最近、感動したことを自分自身で素直に受け止められるようになってきました。友人から頂いた本を読んでは涙を流し、励ましのお便りに胸を熱くし、美味しい食べ物には感激し、当たり前のことなのかもしれません。でも、これまでは良い事も悪い事も、心に波が立たないようにしてきました。悪い事に傷付きたくなかったし、良い事でも、喜んでいたって、いずれは消え去ってしまう…という虚しさを味わいたくなかったからかもしれません。
先日、共演してくださったピアニストの鳥井さんは、私が持っていた瀬戸内寂聴さんの本を読んでは大泣きし、私の病には動揺し、怒りや不安も包み隠さず言葉にする方です。心の中は私ととても共通するものがあったので、すぐに気の許せる仲になれました。特に、音楽や演奏の話は、これまで抱え込んで来た思いまで素直にお話でき、鳥井さんも、私には色々な思いをお話になってくれているように思います。
出逢いとは不思議なものだな、と思います。素直な心を持った方に、私の『素直』を引き出してもらえました。