今年もカレンダーが最後の1枚となりました。先週の終わりごろから、なんかおかしい・・・と思っていたら、どうも風邪をひいてしまったみたいです。完全防備をして外出して、栄養のあるものを食べていたけれど、ひくときには、ひいてしまうものなんだね。
昨夜は、「さまよえる がん患者」という番組を観ました。末期がん患者が、効く抗がん剤がないからとか、もう治療ができないから、という理由で治療を打ち切られ、自宅療養やホスピスを利用するケースが紹介されていました。
背景には、長期入院になると、病院側の医療報酬が少なくなり、病院の経営が困難になるから、積極的治療を施せない人は退院させられるという現実があります。私の周りで抗がん剤治療をしている方々の中にも、「こんな状態で絶対退院できないだろ?」と思う人が余儀なく退院させられて、片道何時間もかけて通院している方もいました。
病気をしてただでさえ辛いのに、安心して医療を受けられないなんて。でも、そういう事実を踏まえて、医療に向き合っていかなければならないと思います。
私に何ができる訳ではないけれど、私が、がんになったことで、身近にいる友人・知人が、自分自身の健康について考えたり、大切な人が病気になったときに、どうしたらよいかを考えるきっかけになってくれたらいいな、と願っています。
私の父は3年前に肝がんで他界しましたが、1ヶ月半の入院生活を送り、そのまま亡くなりました。入院した時には、既に全身にがんが転移していたけれど、ちゃんと最期まで病院で安心して治療が受けられたことは、実は、とても有難いことなんだなと感じました。
昨日の番組では、末期がんの身寄りのない高齢の独身女性が、治療を打ち切られ、病院をたらいまわしにされ、一時的にたどり着いたホスピス病院で生涯を終える経過を紹介していました。がんによる身体の痛みと、いつ病院から退院を通告されるか不安におびえながら闘病していました。
私は、日本の医療制度のどこが間違っているとか、よくわからないので何も言えません。ただ、その女性が、一生の最期をそんな不安の中で終えていった姿が、なんだか悔しくてたまりませんでした。
がんだけが病気じゃないし、自分だけが珍しい病気にかかった訳ではないことは充分承知していますが、生きるって大変なんだな、とあらためて感じた夜でした。