昨日は、第80回日本音楽コンクールの声楽部門本選会を聴きに、オペラシティ・タケミツメモリアルホールに行きました。以前、ブログでも紹介した、安保克則くんの応援です。会場には、出身地の秋田から、山形大学の先生や仲間たち、そして、現在、拠点としている関東の皆さんも応援に駆けつけていました。
偶然にも、山形大学時代の私の恩師の松澤俊子先生に、開演前、バッタリお会いしました。山形から日帰りの予定でいたしたとのこと。80歳を越えているとは思えないほどのパワーです。終演後、松澤先生は、すぐに帰りたがっていたのですが、結果が出てからでも新幹線に間に合いますよ!と、強引に引き止め、また、会場から駅までは送っていきますからと言って、先生にお付き合いしてもらいました。
さて、安保くんは本選出場者5人中、5番目に登場しました。
・1曲目
ヴェルディ:『リゴレット』より
Ella mi fu rapita!parmi veder le lagrime
(私の娘がさらわれた!私には涙が見えるようだ)
第一声から、会場に響き渡るいい声!リリックで表情豊かな表現が続き、最高音も安定して聴かせてくれました。音楽のテンションと安保くんのテンションが、お互いをあおるように演奏がクライマックスまで持続しました。それにしても、こんな大曲をこんなハイレヴェルで演奏できるなんて、本当にすごい。この曲の演奏後、本人も満足したのか、指揮者の飯森さんとがっちり握手してました。
・2曲目
プッチーニ:『ラ・ボエーム』より
Che gelida manina (なんて冷たい手なのだろう)
ここで、この曲を持ってくるなんて度胸があるな、というか、安保くんらしい選曲だったのではないかと思いました。審査員の先生方に、どう評価されるのか・・・、でも、この曲で認められてこそ、日本音楽コンクールを征することになるのでしょう。ひきつけられるような好演でした。
結果は、第3位に入賞
おめでとう!
やりましたね!これからの活躍が益々楽しみです。私の個人的な願いとしては、秋田県内での演奏の機会がもっともっと増えて、県民の皆さんに、その音楽を伝えて欲しいな、と思っています。
「歌手」って、夢のある仕事だと、つくづく感じました。
(歌っている本人は大変だろうけど・・・)
※本選会の様子は以下の予定でNHKで放送されるそうです。
11月21日(月)NHK・FM
12月6日(火)BSプレミアム