タイトルからエロイ想像をした大多数の読者の皆様、残念ながら日本酒の話です。
と、その前に・・・
トリノ、フィギュア頑張ってもらいたいものです。
と、書こうとおもったら、ミキティが4回転失敗してしまいました。
深夜のオリンピック観戦にはちょうどいい時間に仕事は終わるんですが、あいにく僕の部屋にはケーブルテレビなんてものは存在せず、NHKの見れない管理人はインターネットでしか観戦できません。香港ではテレビ放送もしてないどころか、今オリンピックが開かれていることすら香港人は知りません。信じられないっしょ?
冬のない国は悲しいですねえ。
さて、タイトルに戻って前回の続き。
獺祭(だっさい)の遠心分離機による搾りについて。
ちょっと難しい話になりますので、興味のない方は飛ばしてください。
日本酒を造る工程の最後の方に、モロミからお酒を搾り出す作業があります。モロミ(醪)とは、お酒のもとになる様々な成分が混ざり合ったものですが、これを搾ってお酒にする方法は大きく分けて3つあります。
@連続式の自動圧搾機で搾る方法(やぶた式)、A酒袋に入れたモロミを槽(ふね)と呼ばれる箱に入れ、上から圧力をかけて搾る方法(酒槽式)、B同じくモロミを酒袋に入れて袋吊りにし、滴り落ちる酒だけを集める方法(袋取り式)。
しかし、獺祭の搾りはそのどれにも属さず、遠心分離の技術を使ってモロミから酒を分離するという、日本初の画期的なものです。酒造用に開発された遠心分離機は非常に高価なうえにコストパフォーマンスにも優れないという生産者泣かせの困りモンなのですが、無加圧状態でモロミから酒を分離するため、純米吟醸の本来持つべき香りや味の膨らみなどの美点が崩れることなく表現できるとのことです。
良い酒を造りたいという一心で、遠心分離機を初めて導入した旭酒造さんの決断は賞賛に値すると思います。「真に美味しい酒は誰が飲んでも美味しいモノです」と話す桜井社長の下、平均年齢がつい最近まで20台という若い蔵人たちによって、おそらく日本最高の精米歩合23%(米を77%削る)のお酒が今も造られています。
吟醸香がプンプン漂うような、いたずらに削った酒ではありません。米本来の旨味が味わえる良酒です。是非飲んでみてください。
獺祭は、精米歩合23%、39%、50%と、全て純米吟醸以上のお酒を造っていますが、今年の全国鑑評会には、なんと50%のものを出品するそうです。鑑評会に精米歩合が低い方の酒を出すのは異例なことです。しかし社長曰く、「この50%がウチの軸になる味なんだ」と。そしてキッパリ、「そんな鑑評会のためなんかにお酒造ってませんから。消費者のみなさんにおいしいと言ってもらえることが何よりの評価」。
そんな「獺祭50」、要チェックです。値段もかなりお手頃です。

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