愛姫シティーライン中部高速線(静都浜松〜高速京都・穂積長良川〜愛高岐阜羽島)及ぶ関西高速線(高速京都〜愛姫倉敷)を運営する、セントラルエクスプレスライン(静岡県浜松市,高岡 定男社長 以降、セントラル社)と、東海地方を中心に鉄道事業を展開する都名電鉄(愛知県名古屋市,宮部 直人社長)が協議を行い、現在セントラル社が運営する2路線を都名電鉄へ経営移管することで話が進められていることが明らかになった。
愛姫シティーライン中部高速線と都名電鉄東海本線は並行・競合路線であり、常日頃より乗客争奪合戦が繰り広げられていた。愛姫シティーラインは、嘗て同区間を運行していた鉄道事業者が事実上の前身であり、高架で建設された区間が多々ある。そのため、沿線住民からは、地域密着の都名電と、高速電車の愛姫シティーラインというすみ分けがなされていました。
都名電がせめてもの速達性をと運転している特急も、この新たなライバルに押され気味でした。都名電が対抗しうる唯一の手段であった、東静高速鉄道との相互直通運転も、愛姫シティーラインが先手を打って開始。更には寝台特急列車の運行を開始されるなど、不利な条件は重なるばかりであった。
それでも東静高速鉄道の支援・協力を得て、車両の新型車両化、事業用車両の導入も行ったり、2番煎茶となりつつも、相互直通運転を開始したり、既に何らかの政策を行っていた都名電であったが、今回の戦略変更の一環として、都名電がセントラル社を買収することでまとまった模様。株式買収による子会社化となり、セントラル社は第1種鉄道事業者から第3種鉄道事業者となり、愛姫シティーラインに関する車両及び施設を保有・管理する会社となり、運行主体は都名電となることとなった。これに伴い、セントラル社の乗務員及び駅員などは移籍した。
現状では、都名電の路線となった後も、駅名変更などは行わず、従来通りの運行形態を維持していく模様。
資産保有・管理のみとなるセントラル社だが、買収を前に愛姫シティーラインの旗振り役を担っていた高岡社長らセントラル社の上部役員は全員が辞職。以後は都名電の役員が社長を務めることとなった。
一方、退職した高岡前社長らは次のプロジェクトを推進するべく動き出した。東静高速鉄道グループの関東基幹会社となる京神急行電鉄が再建に難色を示した、とある廃線を再建する計画を立てている。東静HD社の計画では『静神急行電鉄』という新会社を設立の上で、関東シティーラインのブランド名を用いて鉄道運行を行う計画であったが、今回の決定により変更される。
計画段階ではブランド名『関東シティーライン』をそのまま会社名とし、本社を東京都へ開設。完了次第、計画に着手するという。
(2016年12月6日丁筆)

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