愛佳交通に在籍している、少し変わった路線バス車両を紹介したい。

この車両なのだが、一見は普通のブルーリボンシティノンステップバスだ。市街路線を主に運行されており、見慣れている沿線民の方も多くいる。

4面図。見かけは普通のブルーリボンシティと全く変わらない。
しかし、この車両は他社で使用されていた中古車両なのである。
「ん?それくらい普通じゃないかって??」
しかし、この車両は導入後に改造を施されて、原型であるこの形状に戻されているのである。
手元にある資料によれば、愛佳交通は増加する需要に応えるため、仲介業者を介して廃業した小野富賀交通よりブルーリボンシティノンステップ車を20台譲り受けた。しかし、その20台はブルーリボンシティ離れした外観をしていたのである。実際に整備工場へ回送の際、仮ナンバー装着の上で運転した人々には散々な言われようだったようだ。当時の責任者は使い勝手が悪いと判断し、ブルーリボンシティを製造している日野自動車に純正の部品(ヘッドライト・テールライト・前後バンパーなど)を発注。10台は純正品に直されたうえで車籍を登録。愛佳交通で走り始めた。
それでは、残りの10台はどうなったのであろうか?
答えが下記の画像である。

三菱ふそう製の路線バス『ニューエアロスター』の部品が使用されているのが分かる。これらの車両が搬入されたのと同時期、車両整理で廃車が発生していた。その車両の中に、ニューエアロスター10台が含まれていたのである。これらの部品を再利用できないかという話となり、純正部品に交換される予定であった後の10台は、廃車されたニューエアロスターの部品を再利用。修理工場の職人たちの手で作り直されたのであった。
改造前の姿は、続きをご覧ください。

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