2004/12/13
今日はルシア祭の日。ルシアというのはもともとはシチリアの伝説となっている聖女で、スウェーデンでは光を象徴する存在なのだそうだ。この日スウェーデン中の学校や教会で白いガウンを着てろうそくを持ったルシアの行列の行進と合唱の様子を見ることができる。ルシア役の女の子を先頭に、とんがりぼうしをかぶって星を持った男の子やサンタクロースやジンジャークッキーなどの扮装をした隊列が続く。
12月中旬のスウェーデンは日照時間がとても短い。この暗さの中に浮かび上がる少女達の持つろうそくの光は美しく、ルシアを見るとこの国の人々がどれほど光にあこがれているかがよくわかる。
しかし…白いガウンを着て赤いベルトをし、頭のまわりにぐるりとろうそくを6本立て、しかも合掌して歩くルシアの姿は私にはどうしても八つ墓村と重なるものがあり、このロマンチックな合唱を聞きながらつい笑いそうになってしまう。私のほかにも白づくめの姿を見て「まさかKKK?」と思った、という人の話も聞いたことがある。
写真は今日ルンド大学の講堂で行われたルシア祭。最近は安全のために電池式のろうそくもどきの冠を使うことが多いのだが、ここではすべてのろうそくが本物で、合唱しながら全員がろうそくを一度に消し、「火をともそう」と歌いながら早業でろうそくをつけるという演出があって素敵だった。


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