2005/6/30
我が家(街)の野いちごが色づいてきた。
この写真の野いちごはたぶん鑑賞用なのだろう。きれいで粒が大きいけれど味は今一つだ。でも、イナカの野いちごはちがう。イナカのそこらへんに勝手に生えている小粒のやつをつまむと、洗練した濃厚な香りが口じゅうに広がって、おそろしく贅沢な気分になる。私は野いちごが木いちご(ラズベリー)よりも上等なベリーだと思うことすらある。
野いちごの社会的地位はなぜあまり高くないのだろう?やたら酸っぱくて香りもどうということのないレッドカラントが高級品のようにスーパーで売られているのに野いちごはあまり売られていない。不公平だと思う。


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2005/6/27
ベトナム人のやっているアジア食材店でインスタントのつまりタピオカとココナツミルクのセットを買った。それだけの組み合わせのインスタント食品なら昔からあるけれど、これには何とフリーズドライのタロイモ(puak)がついている!
東南アジアに住んでいた頃タロイモのデザートはとても身近なもので、ココナツミルクで煮て、濃い紫色のもち米が添えられている15円ぐらいのあたたかいデザートをよく食べた。このたぐいのココナツ煮(ほかにかぼちゃやバナナ、ミニ白玉入りもあった)にはbai tui(マレーシアではpandan)という葉(バニラに少し似ている)や生姜の香りが加わっていたり、さらに隠し味というにはかなり自己主張の強い塩が入っていることが多かった。奥の深い味だった。
さてこのタピオカをパッケージの説明通りに作ってみたら本当に10分でできた。タロイモもたしかにタロイモの味はしたけれど…やっぱり本物を煮たほうがおいしい。当たり前の結論でした。
マレーシア風黒砂糖のシロップがけ。四角いのがタロイモ。


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2005/6/25
そういうわけで、穴掘りに暮れた夏至祭イブだったが、一応いちごと肉団子と新じゃがとにしん(今年はテレビの料理番組で紹介していたスペイン風のものを漬けた。はじめに濃い酢に漬けこむ所までは前回作ったものと同じだが、その後酢を捨ててオリーブ油に漬けなおす。)、スモークサーモン、エビを食べる。
それから、「夏至祭の時によく食べる」とスーパーで宣伝していたスパイス入りのチーズも買って食べてみた。入っているのはkummin(インドカレーに入っているスピースクミンとは別物だが、スピースクミンを入れたチーズもある。)と丁子。これはきっとシュナップスに合うのだろうけれど普通のパンと一緒に食べてもおいしい。

ちょうど今うちのイナカではkummin(キャラウェイ)の花が咲いている。4年前にタネを蒔いて以来毎年のようにこぼれ種から芽が出てくるところを見ると土壌や日当たりなどの条件が適しているのだろう。二年草なので二年目に花が咲き、収穫ができる。クミンの種はライ麦パン等との相性が最高!


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2005/6/24
「夏至祭イブはいつも雨かくもり」という90年代以来ずっとつづいていた記録をやぶり、今年は真夏のようないいお天気だった。
人々が花で編んだ冠をかぶりメイポールをたててそのまわりを踊ったり、シュナップスで乾杯したりして牧歌的に楽しんでいたこの日に、私達は一日中土まみれになって家の壁に沿って地面を1.5メートル掘るという作業をしていた。
たしか半年前も同じようなことがあったような気がする。相棒が「できる時にやっておいたほうがいい」という信念の持ち主であることと、二人ともさほど伝統行事にこだわりがないためにこうなってしまうのだ。近所の人はさぞかし呆れているだろう。
深さ1.5m、長さ5m…疲れました


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2005/6/23
一応職場に行ってみたけれど、夏至祭前で誰もまじめに働いている気配がなかったので早めに退散。帰りのバスの中でも通りでも人々の持っている荷物からガラス瓶の触れ合うカチャカチャした音が聞こえてくる。そう、夏至祭といえばシュナップス。アルコールの統制の厳しいスウェーデンではアルコール類をスーパーなどで買うことはできない(ライトビールなどを除く)ので、公営の酒屋が閉まる前にみんな大々的にシュナップスの買い出しをする。
スウェーデンのシュナップス類はじゃがいもや麦類の蒸留酒にハーブやベリーなどで香りをつけたものだが、おそろしくたくさん種類がある。そしてアルコール度数はかなり高いらしい。人々がこれをやたらと飲み、悪酔いしてぐちゃぐちゃになる夏至祭パーティの様子を描いたテレビドラマを何度も見たおぼえがあるし、よく話に聞く。「西洋人」はお酒を飲んでもみっともなく酔いつぶれたりしない、と洋行帰りの日本人はよく言うけれど、彼らはスウェーデンのことを知らないのだと思う。
おそらく酔いつぶれ事情はノルウェーやフィンランド、アイスランドも同様だろうと思うが、デンマークは違うのではないかという気がする。デンマークにはカールスバーグがあり、蒸留酒ではなくてビールを「たしなむ」文化があるからだ。デンマークは国民が蒸留酒をあおりつづけてアル中で国をほろぼしかかったスウェーデンとは違うはずだ。今度デンマーク人に会う機会があったらデンマークの夏至祭がどうなのか聞いてみようかな。
本来の用途を無視し、薬味入れとして使っているシュナップスグラス立て(これもフリーマーケットで買いました)


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2005/6/21
夏至…ということは、これからまたあの一日中暗い日々に戻ってゆくのかと思うとちょっと悲しい。
写真はイナカで摘んできたハーブ。Isop(Hyssop)、チャイブ(つぼみがついている)、それからオレガノ。


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2005/6/20
先週からバスの時刻表が夏休み用になり、本数ががったりと減った。一台逃すと20分、時には40分待つはめになる。
フリーマーケットで買ったものその2はちょっと昔のキャンディのガラス容器。駄菓子屋にあるようなガラスの入れ物をかたどっているがサイズは手のひらに乗るぐらい。家に既に一つ同じ物があり、砂糖をいれているのでアーモンドとか黒砂糖を入れようかなと思っている。
これを3つ買う。ひとつ5krだったと言ったら相棒に「高い!」と言われる。


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2005/6/19
またフリーマーケット。
今回のフリーマーケットは、もしかすると有名なものだったのかもしれない。「プロ」とおぼしき人がたくさんいて、古い糸車とか巨大な牛乳缶、老舗ブランドの陶器などをあっという間に買い占めていた。
それでも、ちんたら冷やかしていたら掘り出し物がいくつかあった。
まず、鉄鍋とほうろうのなべ。フリーマーケットで売られているほうろう鍋は内側に傷がついていることが多いのだがこれは無傷だった。この大きさなら家に何十人お客がきても大丈夫!


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2005/6/17
毛のカーディガンを羽織って震えていた翌日は半袖のTシャツで額に汗、といった気温の変動の大きい一週間だった。
明日はまた飽きずにイナカのフリーマーケットに行く予定!
これは前回のフリーマーケットで買ったランプシェード。30kr也。


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2005/6/16
昨日留学生のYさんがこんなことを言った。(彼女は自分の楽しかった留学生活を客観的に総括しようとしている様子。)「私はとても楽しくここで生活できたけれど、たぶんそれは1年間だけだったからかもしれません。長くいたらこの国の本当のことがわかるだろうし、嫌なこととかも見えて来そう…」
彼女の言うことは正しいかもしれない。でも、私は「長く住んでいればその国の『本当の姿』がわかる」とは思っていない。私がYさんよりもスウェーデンのことがよくわかっているという保証がいったいどこにあるだろう?長く住んでいればもちろんいろいろな経験をする機会が増えるが、それをどう解釈するかは個人次第なのではないだろうか。
その例になるかどうかわからないけれど、何ヶ月か前に、インターネットの掲示板でスウェーデン生活が10年以上と思われる日本女性が「スウェーデンの税金は本当に高くて問題です。うちは主人が56%、私が35%、だから夫婦で90%も所得税をとられているんです。」という書きこみをしているのを見た。算数が苦手だった私が見てもこの計算の仕方はどこかまちがっていると思うのだが、ともかく、このひとは自分たちが所得の9割を税金として持っていかれていると思いつつ10年以上生活していたということになる。
写真はおとといの続き、なりたての黒すぐり(カシス)の実。


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