ちょっとロンドンに行ってきました。
…うそ。
本当はこちら。(コンビニの広告でデニッシュ3つで20dkkの広告。「デニッシュ」がパンの種類の名前のみを指すと思っているのは日本人だけではないらしい。)
もう先月のことになってしまったが、北欧に出張中の
melocotonさんに会うために橋を渡ってコペンハーゲンに行ったときの写真。一番上の写真はmelocotonさんにいただいたイギリスみやげ。
ラズベリーやサクランボと一緒にえんどう豆を売っているのがうちのあたりとは違う。(スウェーデンのえんどう豆だってベリーのように甘くておいしいのにどうしてこうやって売らないのだろう??)
いつも私がこの街に来るときはたいてい駅の裏側の階段を下りて、
こういうところとか、
こういうところとか、
こういうところに行くのだが、今日はそこからちょっとだけ離れた大通りへ。
このあたりはぱっとしない、またはちょっと怪しい地区だったらしいが最近おしゃれめなアジア料理のレストランがぽつぽつとできてきた。
これはその一つLêLê nhà hàng(ベトナム料理レストラン)。一度行ったことがあるが、おしゃれななんちゃってベトナム料理。
こちらはパキスタン料理
この春開店したモダンなデンマーク料理の店。madというのは英語ではなくてデンマーク語で食べ物という意味。
meloさんと会ったのはこの店。
meloさんといっしょに晩御飯を、と評判のいい店をネットで見たところことごとく夏季休業中または月曜日でお休みということがわかり、「あらーどうしよう」とさらに検索したら最近開店したばかりという「シンガポール・マレーシア風レストラン
南南Namnam」というのが気になり、おいしいかどうか全くわからないというのにロンドンから着いたばかりのmelocotonさんを道連れにこの店に入ることに決める。
店に入ってしばらくしたら私のカメラは電池がきれて力尽きてしまったのでお店の写真が紹介できなくて残念(でもmelocotonさんのブログにばっちり
写真入りの紹介記事があるのでそちらをご覧ください。)だが、店内はテーブルが狭くてくっついているので隣との距離が近く、たぶんそれで「アジアの食堂」の雰囲気をねらっているのだろうと思う。インテリアは中国人のおばさん風の写真が飾ってあったりする以外はすっきりとモダンで日本の北欧好きの人が来たらよろこびそうな感じのランプシェードや椅子が使われている。
ホームページにはこの店の料理はシンガポール料理、とくにプラナカン料理をひねったもの、という説明があった。プラナカンというのはこの場合シンガポールやマラッカなどに15世紀以降定住して現地化した華人(主に)のことで、ババ(男性)とかニョニャ(女性)とも呼ばれ、豚肉は食べない。
メニューを見ると興味の惹かれるようなものがならんでいた。サテやラクサ、チリクラブなどのほかに
ロティ・チャナイ(メニューにはシンガポール流にロティ・プラタと書いてあった)の類もある。タラのお刺身をマンゴーやライム、フェンネルで合えたという「アジア風セビチェ」というのはたぶん
イーサンからヒントを得たものだろう…とメニューに見入っていたらmeloさんが「隣のテーブルの人が注文したあれ、何だろう?おいしそう…」というので見たところぱりぱりと薄いお好み焼きのようなものがサーブされている。「あれ、何だろう??」とメニューをはじから点検したところ、もしかしてあれがこの店の
murtabakなのではないかと気がつく。
で、注文してみたnamnam風ムルタバ。(これがここで撮れた唯一の写真。)
私の知っているムルタバというのは上のリンクの写真のように中身がぎっしり入っていて、その水気も含んで皮はやわらかくなる。でもこの店のものは中身が薄いので皮がパリパリしていて全然違う料理のようだった。とても美味しい!中に入った唐辛子がしっかり利いてぴりっとするのもよかった。
「アジア風セビチェ」もとてもおいしかったが、やはりお刺身とザボンとワンタンの皮(のようなバリバリするもの)という黄金の組み合わせのイーサンを超えるのは難しいと思った。
ガドガドサラダにはテンペと厚揚げのようなものがつき、生のカリフラワーはじめ野菜類はシャキシャキといい歯ごたえだった。そしてピーナッツベースのソースは甘さが抑えられてぴりっと辛く野菜の味が生きてとてもいいバランス。これは本場インドネシアのガドガドよりも私ごのみだ。チリクラブは特にひねっていなかったが美味だった。
このレストランを作ったのは何軒かのレストランの経営やシェフの養成などに活躍する
Claus Meyerというやり手のシェフだが、彼がアジア料理を手がけたのはこれが初めてだろうと思う。有名レストランの「アジアからインスピレーションを受けた料理」というのがかなり悲しいものになってしまうことが多いのに、このレストランで
私たちが食べたものはとても面白く、またおいしかった。ちょっと感動した。
おまけ…私がmeloさんとの待ち合わせ前にこの店を覗いたとき、私の前にスウェーデン女性がいて写真を撮らせてもらいに来ましたといい、店の写真を撮って行った。たぶん彼女はスウェーデン南部の新聞Sydsvenskanのカメラマンだったのだろうと思う。先週の金曜日にこの店のことがこの新聞のレストラン評に載っていた。評は5点中3点だったので、あまり感心されなかったもよう。スウェーデン南部にこの手の店ができるまでまだ時間がかかるのかもしれない。
(追記 トラックバックが飛ばせないので、しつこく
melocotonさん、しつこく
melocotonさん、しつこく
melocotonさん、とリンクをたくさん張って試してみます。)

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