久しぶりに東南アジアにでかけることになった。
変わりばえせず相変わらずの古巣帰りだが、今回はプラごみを出さないことを目指すことにした。…といっても、飛行機でヨーロッパから東南アジアまで飛んだらいったいどれぐらいの二酸化炭素放出になるのかを考えると無力感にとらわれてしまうが、だからといって迷惑なゴミを外国に落としていくのは嫌だ。
私が住んでいた頃の東南アジアはプラスチックの普及がどんどん進んでいた時期で、屋台で飲み食いするときの茶碗や皿もガラスや陶器から扱いの楽なプラスチックに、さらに衛生的な使い捨てプラ容器に…という変化があった。今は一体どうなっているのだろうかということも気になる。
私は冷たい飲み物を外で買う習慣はあまりなかったが、スタンドでさとうきびやライムジュースの類を買うことはあった。昔はビニール袋に飲み物を入れてもらってゴムでヨーヨーのようにぶらさげ、ストローで飲むというのがよくあるスタイルだった。今はそれがプラスチック容器にかわっているだろうけれど、いずれにしてもプラごみが出ることに変わりはない。自前の飲み物容器を持っていったほうがよさそうだ。
何か飲み物を入れる口の広い入れ物は…と思ったら、いいものがあった。
6年ぐらい前に買ったフレンチプレス付きのトラベルマグ(プラスチック製)。生産完了品で妙に安かったもの。フレンチプレス用に挽いた豆でコーヒーを淹れてみたが味が今一つで、ちょっと持て余していた。普通の吸い口のついた蓋もついているのでこれを持っていく。
ペットボトル入りのミネラルウオーターを買わずに済ませるためにてっとり早いのは湯冷ましを持ち歩くことだろう。安宿にはお湯の補給がないかもしれないのでコイルヒーターと牛のついたホーローのカップを。
持ち帰り屋台飯その他を入れてもらうためのタッパーウェアと箸。
それから、懸案だったシャンプー類。シャンプーやボディソープはプラ容器に入っているし、合成界面活性剤なるものが水質汚染につながるというので、今使っているシャンプーがなくなったらシャンプーを買う代わりにほかの方法を始めるつもりだが、この旅行でまずシャンプー無し生活をしてみることにする。
ネットで検索したところ、「お湯だけ」「石鹸だけ」「重曹をとかしたお湯で洗い酢でリンス」「石鹸と酢」「はちみつ」などなど、いろいろな方法があることがわかった。「○ッシュ」の石鹸型シャンプーというのも気になったが、成分に疑問を唱える人もいるので避けておくことにする。
まず、石鹸で試してみたが、これは私の髪質には合わなかった。重曹とお酢の組み合わせは大丈夫だったので、持ち運びの便のいい重曹とクエン酸を荷物に詰める。
それから顔と体、衣服を洗うための石鹸。そのほかオリーブオイルと昔タイで買ったハーバルオイル(タイガーバームが液状になったようなもの)も顔や髪のケアに使えるだろうと思って持っていく。うまくいかなかったら現地調達すればいいだろう。
…そんなわけで、いつもとちょっと違う荷造りを終え、さて出発!

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