民宿『さろまにあん』到着後、夕食となる。
@管理人以外に男女合わせて数名が泊まっていた。
話の内容からすると常連客らしい。
宿のスタッフさんが誕生日ということで、食後しばらくしてから
誕生日会と言う名の飲み会が始まってしまった。
なんか飲み屋のノリである。
酒は飲めないのだが、こういう雰囲気や流れは嫌いではない。
場はあれよあれよという間に盛り上がった。
しかし、明朝早くから
漁に出なくてはならず、21時頃になると
そのスタッフさんはそそくさと寝てしまった。
漁?
常連さんに聞くと、宿主さんは漁師でもあり、
スタッフに漁を手伝ってもらうことがあるらしい。
希望すれば宿泊客も漁に出ることができるとのこと。
旅人相手の宿はこういうものなのか。
この後、突然”歌しりとり”が始まった。
常連客と@管理人、そして女子東大生の4人か5人が参加。
しりとりの間に世間話や東大の話などをしながら盛り上がった。
その最中、22時ぐらいだったか、玄関が開いて宿泊客が転がり
込んできた。ライダーか車かは忘れた。
オーナーさんはすでに寝ていたため、対応したのが常連客というのが
面白かった。
しばらくしてから宿の女将さんが出て来て受付。
受付が終わると女将さんが自室に帰ろうとしたが、玄関の施錠を
していないことに気が付いたので指摘したら、
「うちは夜中でも施錠しないよ。宿始めてから鍵かけたことない
のよ」
・・・とのこと。
たまに夜中にやってきて勝手に宿に入り廊下で寝ている客もいると
いう話を聞いて驚いたのを覚えている。
(ま、25年前の20世紀末の頃だからねぇ・・・)
北海道はなんとおおらかな土地なのだろう。
そして宿もだ。
たまたま同泊した初めって会った旅行者同士が、移動手段はともかく
『旅人』というだけですぐにうちとけ合って仲良くなれる。
『旅人』同士の交流が目的という宿の存在を初めて知った。
この一件で、『とほ』というガイドに載っている数々の”とほ宿”に
興味を持ったのである。
こういう出来事があったので、この日の晩のことは25年ほど過ぎた
今でも覚えているのだ。
さて、歌しりとりは日付が変わる頃までやっていた記憶がある。
常連客は酒がかなり回ってぐでんぐでんになっていたので
しりとりはお終い。
就寝となった。
↑とほ宿『さろまにあん』
代替わりして、今の宿主さんは2代目とのこと。
元常連客だったという噂を聞きましたが、どうなんでしょう?

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