
■先月のことになります。秋田県に行きました。八郎湖の環境問題に関する調査です。西日本の方は特にそうだと思いますが、「八郎潟は知っているけれど、八郎湖って何?」という方がいらっしゃるのではないかと思います。少し説明をさせてください。八郎潟は琵琶湖についで日本で二番目に大きな湖でしたが、戦後の食糧増産政策により干拓工事が行われることになり、約17,000haの干拓地が造成されました。工事は1957年に着工し、すべての工事が終了したのは1977年でした。かつての八郎潟の残った部分、「公式」には「八郎潟残存湖」とか、「八郎潟調整池」などと呼ばれます。いや〜、なんだかな〜…という感じの名前です。ちなみに、地元の皆さんは「八郎湖」と呼んでおられます。「八郎潟残存湖」や「八郎潟調整池」という命名の背後には、湖を干拓した側の論理が見え隠れします。このことは、またこのブログの別のエントリーで触れることにしようと思います。
■さて、今回の調査の目的ですが、干拓のあとに残された八郎湖の環境保全政策や地域活動について聞き取り調査をすることにありました。干拓地の周辺で活動されている地域の皆さん、八郎湖の重要な水源地にもなっている上流の谷津田を復活させる活動をしている農家の皆さんの、秋田県庁の八郎湖環境対室の職員の皆さん、そして秋田地方振興局の職員の皆さん、干拓によって生まれた大潟村で環境教育に取り組む農家の皆さん。たくさんの方たちに、お話しを伺いました。また、八郎湖の環境保全に関して、漁協、農協青年部、佃煮業者、市民団体、PTA、自治会、婦人会などの代表が参加している潟上市の市民会議にも参加させていただきました。で、もちろんなんですが…晩は晩で、がんばりました(^^;;。脂ののった鰰(はたはた)、山菜、比内地鶏…そして秋田の地酒。出張の楽しみですね。