1月1日 今年も恒例の飯野山に登りました。
昨年に比べ、息切れの度合いが少ない。年はとったはずなのに、体力的には逆行していることが嬉しい。
ノブも今年はスムーズに登りました。
途中で休みすぎることもなく、「おうちへ帰る」の言葉もなく、黙々と登りました。
例年の失敗をふまえ、今年はパーフェクトな計画で臨みました。
時間帯は、午後の3時〜4時を選ぶ。
飲み物は数種類を持参し、ノブに山頂まで目的を持たせて誘導する。
山頂では飲み物をサッサと飲み、速やかに下山する。
時間帯は、日が傾きだんだん寒くなるときなので、登山客が少なくなり静かになるため。
飲み物は、山頂までに何本かを飲むので、山頂で飲む種類を温存するために数種類持参。
山頂で長居をしないのは、登りの汗で身体を冷やさないためと、他の登山客の奇異な目にさらされる時間をできるだけ短くするため。
登りの途中では、ノブは遅れることなくスムーズについてきます。
昨年は途中で持参したジュースを要求したのですが、今年はジュースは山頂で飲むと昨年のことを学習をしているようで要求してきません。
「ジュースは山頂。」と自分に言い聞かせているようです。
結局、数種類のジュース持参は無駄になったのですが、大きな成長を感じています。
山頂ではお参りを済ませ、ベンチを探します。そこに座ってジュースを飲むのがノブのやり方です。
目標のベンチには他の家族が座っていたのですが、ノブはなんの躊躇もなく、その家族の横にキチンとすわり、ジュースを待っています。
あまりに自然なノブの行動に圧倒されたのか、その家族はベンチを譲ってくれました。
2種類のジュースをあっというまに飲み干し、即帰路につきました。
あまりの行動の速さに、周りの人たちはそれとなく観察しています。
そんな人々の目を後に、ノブと父は脱兎のごとく山を駆け下ります。
今年は、何事もなく穏やかな登山でした。
大人びてきたなと思える1日でした。
そんな中で、嬉しかったことがもう1つ。
登山の人たちは、すれ違うときに「こんにちわ」などと声を掛け合うのがならわしのようです。どの人も声をかけてくれます。
父はそれに答えるのですが、ノブが答えることはありませんでした。
ところが今年の下山の途中で初めてノブが「こんにちわ」と答えたのです。
おおむ返しでも何でもいいんです。ともかく知らない誰かの声に答えたのですから、その事実は大きいのです。
どういういきさつで「こんにちは」が出たかはさておき、その人にはノブの発した「こんにちは」が届くのですから。
数年前「苦い正月登山」を経験した私たちですが、今年は嬉しい正月登山となりました。
今年は幸先がいいぞ。

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