連れてってくれと言う女性を二人乗せ、高速に乗る。天気は良く、中央道に入り、少し走ると、真っ白な富士がその美しい山形を見せた。

●中央道からの富士山●
一昨日、昨日とかけ、松の剪定をしたが、首を毛虫に這われ、痒くて仕方ない。それに、左肩に痛みがある。(全く、何かやると何処か痛いと言うんだから・・・)と女房に小言を言われた。今日は、その痛みも湿布のおかげか、薄れてきた。
都留インターでおり、〈芭蕉月待ちの湯〉へと走っていく。登山口が分からず、少しウロウロしたが、人に聞き、やっと登山口に到着した。狭い駐車場には、山梨ナンバーの車が一台止まっていた。
真っ青な空の下、濃い緑の葉が風に揺れていた。支度をして、のんびりと登山道を歩き始める。堰堤を右に見ながら進むと、落ちた橋の前に出た。沢に沿って道は続いている。水の流れが綺麗だ。風があり、緑の葉が葉裏を見せている。実に気分がいい。
小さな沢を渡り、心地よい風を受けながら歩いていくと、大きな岩が現れた。立札があり、〈かっちゃ石・かっちゃ坊生活の跡地〉と書かれていた。

●かっちゃ石●
道を塞いで倒れている木を乗り越え、少し登ると、岩の下から、綺麗な水を落としている、〈仙人水〉の前に出た。緑のコケの間から、滔々と流れ落ちていた。下山時、仙人水手前で、水を飲みに来たのであろうカモシカと目があってしまいしばらく、睨めっこをした。写真を写そうと体を動かした時、カモシカは、物凄く早い動きをして、山中に消えた。
木漏れ陽の中を歩くのが、なんとも嬉しい。道はジグザグの急な斜面になり、やがて、支尾根に着き、一休みとした。緑の風がとても心地いい、女性達も、気持ちいい、気持ちいいと、盛んに言っている。
ロープの張られたジグザグの尾根道を、緑の回廊を全身で感じながら、ゆっくりと登っていく。所々に、ヤマツツジが現れて、更に気持ちを和ませてくれた。長い直登の上りが終わると、『二十六夜山』山頂だった。南側には、御正体山が黒々とした山体を見せている。北側の倒木に腰を下ろし、九鬼山を眺めながら、楽しい食事の時間とした。

●二十六夜山山頂にて●

●御正体山●
木漏れ陽の中の尾根道を歩いていく。とっても爽快である。吹き渡る風にも、緑の匂いを感じる。少し雲が多くなってきたが、まだもちそうである。間もなく、林道に下り、手すりのついた道を登り返していく。

●林道から見る、二十六夜山●
アップダウンが多くなってきた。次々と小さなピークが現れる。足元のユキザサやヒトリシズカが可愛い。やがて、ミツバツツジが見られるようになった頃、素晴らしい展望のある『松山〈赤岩〉』山頂に飛び出した。女性たち、わーっ、凄い、と声を出している。山頂には、方位盤と山名標柱があった。その周りをヤマツツジやミツバツツジなどが、賑やかに彩っていた。今倉山も頭を見せていた。なかなかいいピークである。しかし、御正体山の山の端に雲が落ち始めた。さあ、戻ろう、雨が落ちてくる前に。

●ミツバツツジ●

●松山〈赤岩〉山頂にて●

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