「エチュード」(即興劇)と言うのが演劇にはあります。
台本がなく、与えられたシチュエーションの中で役者が即興で演じていくんですね。
発想力、流れを読む力、もちろん演技力。
まぁ〜、総合的に役者の力が試される試される…ワケで。
ブラボーでは稽古の初期でやることが多いんですが、このエチュードの出番を待ってるときの緊張!たるや、本番初日に勝るとも劣りません。
全員参加のエチュードもやりますけど、大体2、3人の組に分けられてやることが多いんです。
座長が「今日はエチュードをやるぞ」と言った瞬間から、ピキーン!と緊張は始まり、稽古場の空気は一変。
組み合わせとシチュエーションの発表があり、打ち合わせの制限時間は大体20分。
もちろん、ノー打ち合わせですぐにやる場合もあります。
この前の組み合わせは、太田・佐藤、金子・野村、山本・鎌倉。
それぞれの組に分かれ、相手に話を聞かれないよう、バラバラになります。
すんなり方向性が決まるればいいですけど、そんなこと稀で、あ〜でもない、こ〜でもない、ど〜にもならない…と悩み続け、20分はアッと言う間に過ぎていきます。
そして、たまにあるのが裏切り。
打ち合わせしたのを全く無視して、急に違うことやる奴がいるんです。
K倉くん!あんただよっっ!!
エチュードは即興なので、基本、何やっても自由ですから、相方に出来ることと言えば「え〜」と心の叫ぶだけ。
あるのは「面白ければいい」の精神。
エチュードが上手くいったときはかなりの達成感、充実感がありますけど、上手くいってないときの焦り…失敗したときの敗北感もかなりのモノです。
エチュード…本番さながらの舞台というワケなのです。

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