谷脇康彦(たにわき・やすひこ)  84年、郵政省(現総務省)入省。OECD事務局(在パリ)ICCP課(情報・コンピュータ・通信政策課)勤務(87-89年)、電気通信局事業政策課課長補佐(93-97年)、郵政大臣秘書官(99-00年)、電気通信局事業政策課調査官(00-02年)、在米日本大使館ICT政策担当参事官(在ワシントンDC、02-05年)、総合通信基盤局料金サービス課長(05-07年)、同事業政策課長(07-08年)を務め、08年7月より現職。ICT政策全体の総括、通信・放送の融合・連携に対応した法体系の検討、ICT分野の国際競争力向上に向けた施策展開などを担当している。著書に「世界一不思議な日本のケータイ」(08年5月、インプレスR&D)、「インターネットは誰のものか」(07年7月、日経BP社)、「融合するネットワーク」(05年9月、かんき出版)。日本経済新聞(Nikkei Net) ”ネット時評”、日本ビジネスプレス”ウォッチング・メディア”などへの寄稿多数。

2007/12/24

iPhoneショック  書評

 「iPhoneショック」(林信行著、日経BP社)を読む。この本はiPhoneの紹介本かと思って読み始めたが、読み進むうちにそうではないと気づいた。著者のメッセージは第9章にある。
 最終章第3部は「日本メーカーはなぜiPhoneを作れなかったのか」とあり、最終章(第9章)のテーマは「魅力的な製品を作る3つの視点」とある。つまり、日本のメーカーに対する強烈な応援メッセージが書かれている。日本のメーカーのもつ潜在力は大きい、今のビジネスモデルから脱却することこそが新しい成長をもたらす-----筆者の畳み掛けるような強烈な主張を感じることができた。
 アップルの製品は高価だが、統一的な世界観があり、その「ワクワク」にお金を出しても良い、と思わせるものがある。私のiPod(20G model)、iPod shuffle、iPod nano (2G)2台、iBook(娘にとられた)も元気に動いているし、未だに「カワイイ」。こうした感じは、かつてのソニーのバイオもそうだった(これも我が家にころがっている)。とにかくプラスチックの箱というPCのイメージを変え、見ているだけでうっとりするようなデザイン戦略だった(よくフリーズしたけど)。数年前にCESに行った際、アメリカ国務省の高官が跳ね回るAIBOをうっとりと見ていたのも思い出した。
 ワクワクする商品なら多少高くても消費者は購入する。いやいや携帯にお金はかけたくない、という人は単機能の安い携帯を使う。そんな当たり前の選択の可能性が消費者に提供されるべきだろう。この本はiPhoneを一つの契機として、モバイルビジネスの様々なことを考えさせてくれる。何より読みやすいので、ぜひご一読を。
 来年1月のマックワールド。スティーブ・ジョブスはどんなサプライズを用意してくれているのだろう?

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