「「超訳百人一首 うた恋い。」 第1話レビュー 」
廃校をたずねて
「超訳百人一首 うた恋い。」 第1話レビュー
小倉百人一首の「恋歌」をモチーフにし、独自の解釈を加えて漫画化したものに、
70年代少女漫画家の「里中満智子」とか、「池田理代子」の作品に2〜3あったように記憶していますが、
このアニメもその範疇に入る作品なのでしょうね。
ただこれは「 超訳 」と付くように、典雅であるべき平安貴族の社会にギャグ描写を持ち込んだり、パロディ解釈も加わったりして、
なかなか面白い。
これは今期の意外な穴馬かも・・・・・ !
・・・・・という事で視聴は決定、レビューも毎回書けるかどうかはわかりませんが、努力して続けてみたいと思います。
さて、「新古今和歌集」の選者、「藤原定家」をストーリーテラーにしつらえ、
( 「藤原定家」は堅いお役人というイメージがあったのですが、こんな茶髪イケメンだったのか。(笑) )
前半パートは「 在原業平 」の「 吹く風に 我が身をなさば 玉すだれ ひま求めつつ 入るべきものを 」 という求歌に対し、
「 とりとめぬ 風にはありとも 玉すだれ 誰が許さばか ひま求むべき 」 というつれない返歌を贈った「 藤原高子 」とのショート駆け落ちストーリーの顛末。
「業平」の放漫プレイボーイっぷりと、「高子」の高慢な「ツンデレ」が実に良く描き分かれていて楽しかったですね。
ちょっと諦めが早すぎたようではありますが。(^_^)
ちなみに「業平」の、有名な「ちはやふる」の歌。
結句の「からくれないに 水
くぐるとは」 が、「高子」の唐紅の衣にもぐり込む「夜這い」の意味だったとは !
まさしく「超訳」の裏意でした。(^_^;)

が
後半パートは「業平」の兄、「在原行平」と妻の「弘子」の絆の強さを、
「 立ち別れ 因幡の山の嶺に生うる まつとし聞かば 今帰り来む」 という歌を引き合いに出した、夫婦愛オーソドックスパートでした。
「行平」役の声優さんの声が何とはなしに今は亡き俳優
細川俊之さんの声を彷彿させるものがあって、懐かしかったですね。
このアニメ、ちょっと絵柄が独特であまり動かないのも難点のように感じますが、優雅な平安貴族の世界であまりチョコマカと動くのは却って不自然かも。
高校古典とか、大学入試勉強をちょこっと懐かしく思い出す・・・・・そんな第1話でもありました。
第1話 「高子と業平 在原業平朝臣」「行平と弘子 中納言行平」
五節舞で藤原高子に一目惚れをした当代きってのプレイボーイ在原業平。
高子に恋文を送り続けるが、高子は自分の相手には相応しくないと全く見向きもしなかった。
そんなある夜、高子の前に突然業平が現れる。
自分を小馬鹿にする業平に逆切れした高子は勢いで一線を越えてしまう。
いつしか本物に変わっていく二人の恋。やがて、結婚が難しい立場の2人はついに駆け落ちを試みるのだが...

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