魔法使いサリー レビュー 第84話 「みにくい人形」
『サリーのクラスメイト・「まんぞう」は、学校で出された人形作りの宿題で悩んでいた。そんな折、彼はなりゆきで病弱な少女の家を訪れる。少女はマンゾウの作りかけの人形を見て大喜びする。マンゾウはその少女のために馬の人形を作って渡すが、彼女の病気は想像以上に重く…。』
このお話は、数多い「魔法使いサリー」中でもトップクラスに私の大好きな回。
個人的には世評の高い「ミスター雪だるま」を凌いでいるかな。
「ポニーの花園」に並ぶ不朽の名作回だと思っています。
〜 みんなに不器用だとからかわれる「まんぞう」くんは、病気で寝たきりの小さな女の子と友達になりました。ポロンちゃんのいたずらから大切な人形をなくしてしまった女の子に「まんぞう」くんは宿題で作ったゆかいな馬の人形をプレゼントしました。〜
サリーのクラスの図工の授業で「人形製作」の宿題が・・・・・。
不器用な「まんぞう」くんは「眠りの森の美女」を作りますが、どう見てもお姫様には見えませんね。
「眠りの森の醜女」です。(笑)
犬にまで馬鹿にされて、くわえて持っていかれたのを追いかけて、カブを突き飛ばした挙げ句にとある家の植木鉢をガチャン!
その家のお母さんは許してくれましたが、かわりに病気で寝たきりの娘の友達になって欲しいと。
自分で作った人形で女の子と遊んであげるなんて「まんぞう」くんは優しい少年じゃないですか。
その女の子は馬の人形が大好きで、宿題のお姫様の人形ができたら、今度は私に馬の人形を作って欲しいとおねだりしますが・・・・・。
それを見ていた「カブ」と「ポロン」がさっき突き飛ばされた腹いせに、女の子の人形を魔法で全部盗んでしまいました。
その日の夜、お母さんが「まんぞう」くん宅を訪ね、人形が全部なくなってしまったので人形を持って遊びに来てくれないかと懇願。
「まんぞう」くんはちょっと渋りましたが、また不器用な子馬の人形を作って遊びに行ってあげることに。
次の日が提出日だったのだけれど、「まんぞう」くんは不器用な馬の人形を一晩女の子に貸して上げました。
サリーの魔法で、女の子はその子馬と一緒に一晩、夢の「天の川」で楽しい世界を過ごします・・・・・。
次の日の朝、「まんぞう」くんは人形を返してもらおうと女の子の家を訪ねますが、まだ寝ているのか、カーテンが閉まっていました。
ここで「まんぞう」くんは女の子のことを考え、
「どうしようかなぁ。でも、人形が全部いなくなっちゃったから、僕が人形を返してもらうと寂しいだろうな・・・・・。あんなに嬉しがっていたのに。」と、「まんぞう」くんは大いに悩みますが、「いいさ、どうせ僕の人形なんかいい点数もらえないし、持っていかなくても同じさ。」
と、そのまま学校へ。
さて、山部先生から「人形を見せなさい。」と言われても、女の子に貸したままなので出せませんよね。
窮地に立つ「まんぞう」くんでしたが、そこに校長先生と女の子のお母さんが教室へ。
校長先生曰く、「私は今日ほど感謝したい気持ちになったことはない。」と。
実は女の子は人形を抱きながら、嬉しそうな表情で今朝亡くなったのだと言うのです。
お母さんが、「まんぞうさんはみなさんにからかわれるのを承知で娘から人形を取り上げないで学校にきてくれたのです。どんなにかお辛かったことでしょう。まんぞうさん、ありがとう。」と。
サリーやクラスのみんなも感激して涙、涙。(;_;)
「おばさん、この人形、一番可愛がってくれたあの子に返してあげてください。その方が僕も嬉しいし・・・・・。」
「何て素敵なんでしょう。真心のこもったプレゼントってこれなんだわ。」
レビューが下手くそなので、感動をうまくお伝えできませんが、お母さんのセリフは全部抜き書きしたいくらいです。
いやー、いいお話でした。
今も記事を書きながら涙ぐんでいます。(;_;)
自分が「まんぞう」くんと同じ立場だったら、やっぱり人形を返してもらうんじゃないかなぁ。
みんなに冷やかされるのを承知、で女の子から人形を取り返さなかった「まんぞう」くんは本当に偉い!
「まんぞう」くんの声の出演はテロップにはありませんでしたが、この声は「野沢雅子」さんですね。
木訥で不器用だけど、心優しい少年役を見事に演じていました。
この魔法使いサリー当時はまだ主役クラスの役を演じたことはなかったと思いますが、やはり若い頃から実力のある役者さんだったのだなぁと納得できました。
女の子の役は「 ポロン 」と同じ「 白石冬美 」さんでしたね。
と、云うわけで感動の一編でした。

32