「ゆるゆり」 第12話感想と総括
今回は最後にしてなぜか「合宿回」でしたが、「着ぐるみパジャマ大会」とか、「ごらく部VS生徒会4番勝負」とか、「ドラム缶風呂」、それに、はたまたチョコを食べた千歳の「魔物出現騒動」とか、最終回らしく持ち駒を全部吐きだしたようなサービス満点の展開でした。
それにしても今だ非公認の部室での「合宿」とはいかにもこの部らしい。(笑)
唯一の仕事だったオープニングを乗っ取られ、ドラム缶ごと行方不明になっても誰も気づかなかったり、一人だけ爆発に巻き込まれたりと、最後まで報われなかった主人公の「あかり」にここは合掌したいところ。
存在感のなさを売り物にした珍しい主人公でしたけど、最後までその任務を遂行しましたね。(^_^)
本作は毎回のレビューはしていなかったのですが、終わってみれば今期で一番「楽しい」アニメでした。(「楽しい」と「面白い」ではちょっと意味は違いますので。)
本作は「日常系」とはいいながらも、いわゆる「まったり系」とはちょっと違うポジティブな陽気さ満点の作品で、ポジションの効いた可愛いキャラクター達のおりなすパーツパーツのコントはまことに起伏と刺激があって愉快だし、どの娘も毎日毎回を真剣?に過ごしていて、妙にシラケたり斜に構えた娘がいなかったのが実に気持ちの良いアニメでした。
これは是非2期も見てみたいところです。
・・・・・さて、いわゆる「日常系アニメ」についての一私見を簡単に。
10代後半から20代前半にかけての若い人達に、例の「鷲宮漫画」とか、「某音楽部漫画」とかいう、いわゆる「日常まったり系」のアニメが非常に人気が高いのですが、私にはどうにもその良さがわからないのですよ。
頑張って見てはみるんだけれど、途中で飽きてしまう。
思うにこれは、感性や感覚といったものの「世代間格差」なのではないかと思いますね。
自覚はないのかもしれないけれど、彼らにとっては毎日毎日の生活が「ドラマ」と「刺激」の連続だから、逆に漫画やアニメなどのメディア世界には自分の生活にないものを本能的に求めるんじゃないか。
だから平穏でまったりとした「日常系」がウケるんじゃないかと考えています。
ほっとするのでしょうね。
反対に私のような中年以降の人間になると毎日毎日が平板な日々の繰り返しだから、メディアの世界ぐらいはドラマ性や刺激を求めたい。
だから起承転結に乏しく、ドラマの少ない、まったり系は面白くないと感じるんじゃないでしょうか。
「ゆるゆり」はたしかに流れは日常系であるけども、そうしたまったり系アニメではないですね。
登場キャラ間にも結構トゲトゲしい関係があったりして、自分の生まれ育った「昭和ギャグ」のノリと味わいを十分に含んだ良作だったと思っています。
第12話 「みんなでポカポカ合宿へ」
(動画準備中)

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