「あの夏で待ってる」 第7話
前回は「海人」や「イチカ」達5人のじれったい恋愛模様の中に、さらに「木下香織」や「有沢千春」といった外部侵入者が割り込んできて一層関係をややこしくする・・・・・といった典型的な恋愛群像劇でしたが、「香織」は案の定、失恋傷心旅行の鬱憤晴らしに「海人」に近づいただけだった訳で、結局この2人は「美桜」が「石垣」と、「イチカ」が「海人」と、それぞれ「イイ感じ」となるためのお膳立てをするにすぎない「噛ませ犬」でしたね。
この展開は読めた人も多かったのではないでしょうか。
・・・・・今回は比較的爽やかな展開で、良好な恋愛劇が面白く演じられていたと思います。
作者の黒田さんも肩の力を抜いて気楽に書いているような気がしますが、何というか良くあるパターンの展開で既視感は強かったですね。
2000年代前半に「ぷにぷにぽえみぃ」や「エクセルサーガ」等を書いていた頃の、氏独特の癖の強さや灰汁はここには微塵もありません。(笑)
まぁ、これはこれで良い事だとは思いますが、まるきり癖がないというのも、黒田脚本を期待している自分にとってはちょっと意外、という面もありますねぇ。
さて今回の展開は「美桜」と「石垣」、2人の進展がメインストーリーだったように思え、「海人」と「イチカ」の仲もそれらしくはなってきましたが、まだまだ抽象的というか観念的な言葉での説明が多く、お互い「ここにこう惹かれた!」という具体的でストレートな演出が不足しているように思えます。
2人の仲はいよいよこれから燃え出す、という感じなんでしょうか。
次回がもう8話ですから、何ともスローモーションなスタートですね。
黒田氏が「肩の力を抜いて」と書きましたが、この先「肩に力の入った」展開や演出はあるのでしょうか。
「りのん」が宇宙に何か信号を送ったようではありますが・・・・・。
これが今後の展開にどう影響するのかな?
第7話 「先輩の気持ち。」
撮影途中で抜けたメンバーを迎える檸檬と柑菜。適当な言い訳をする面々を怪訝に思いつつも再び撮影が始まる。
しかし海人はカメラを回しながら、なにかギクシャクした雰囲気を感じて物思いにふけっていた。
そこに現われた千春を見て驚いて走り去る哲朗。そして撮影後に檸檬に相談を持ちかける柑菜。
そして海人はホテルで佳織からの伝言を聞く…。

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