<水道方式:復刻版>
算数の遭難スポット@:わり算 (第8号:2007.06)
□今月号から、算数でつまずきやすいところを説明していきたいと思います。
★算数の主な遭難スポットは次のとおりです。
小1 :くり上り、くり下がりの計算
小2 :九九 →なかなか覚えられない、間違えたまま覚える
小3 :2桁以上の掛け算
小4 :わり算 →商の位置が曖昧、商の0が立たない、割る数が2けた
になるとわからない など
小5 :小数 → 小数点の扱い(特に小数どうしのかけざん、わり算)
小6 :分数 → 約分、異分母の計算(通分) など
□今月号では、わり算を採り上げました。算数教室で最初に診断テストをしていただきますが、わり算の答え(商)に0が入る問題ができない子どもが、けっこういてビックリしました。でも週1回の教室に通って、その弱点部分を補強するプリント(復習)をして大分できるようになってホットしました。
□小学校では、わり算に入るのは、3年生の中半です。横書きのわり算(27÷3など)で2桁数を1桁数で割って答えが1桁数で出るわり算です。わり算の導入で物を分けるということをイメージすることは比較的うまくいきます。ここで遭難する子はあまりいないようです。
□ それから教科書では、小3で2桁数を1桁数で割って答えが1桁数で出る計算をして、その後、小4でB2桁数を1桁数で割って2桁数の答えを出す計算、C3桁数を1桁数で割って3桁数の答えを出す計算をします。つまり、教科書には@A1桁数で割って1桁数の答えを出す計算が無いのです。
□1桁数で割って1桁数の答えを出す計算を飛ばしてやるので、下記BCのわり算の答え(商)が B1・・・2 、C15・・・2とか150・・・2 になってしまう子供がいます。ここで遭難してもおかしくないと思います。
□水道方式(アプロ算数教室)では、@A1桁数で割って1桁数の答えを出す計算、しっかりと 答え 0(空位)をつける練習をしてから、B2桁数を1桁数で割って2桁数の答えを出す計算やC3桁数を1桁数で割って3桁数の答えを出す計算を行うようにしています。
@ 0÷5=0・・・0
A 4÷6=0・・・4
B 52÷5=10・・・2
C 527÷5=105・・・2
(注)わり算の筆算記号が出ません!
@ 0 ・・・0 A 0 ・・・4
5 0 6 4
0 0
0 4
B 10 ・・・2 C 105 ・・・2
5 52 5 527
5 5
2 2
0 0
2 27
25
答え? 1・・・2 2
答え? 15・・・2
150・・・2
□以前の教科書では、まず横書きのわり算をやって(小3前半)、それから他のテーマをしてから忘れた頃に、小4前半でいきなり縦書きの筆算のわり算をするようになっていたそうです。この点については、小4前半の縦書きの筆算のわり算の導入部分に、復習として小3の横書きの筆算のわり算が入るようになり、少し改善されてきたように思いますね。

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