もうかれこれ開業当初から20年以上お付き合いいただいてるお客さん
ちょうど10年ぐらい前に大きな家を新築されたときは各部屋の
エアコンなどほとんどの家電品は買っていただいた。当店の中でも超お
得意さんだ。
ところが、いくら何十年とお付き合いいただいてても崩れ去ってしまうのは
一瞬のうちである。
事はやはり修理がらみであった。取り付けたエアコンももうそろそろ故障が
おきるごろ。2〜3年前には冷えないということで一度修理したことがある。
今回はまた別のエアコンが電源入らずとの事。前回とは症状が違い
はっきりと原因がわからない。暑い時期でもあり修理にもたもたしてるより
メーカーサービスに依頼するほうが早いかと判断
「今回は直接メーカーに修理依頼します」と了解いただいた。
2〜3日後メーカーから当店に「完了報告」のFAXが入る。
「お客様の都合により修理がキャンセルとなりました」と・・・ん???
通常それならそれですぐに「あれ、もう買うから新しいの付けて」と電話が
あるはずだが・・・???
次に日訪問してみると、ちょっとばかり表情が硬い
「あれ、2〜3万もかかると言うし、部品もないかもしれんとはっきりせんので
もうええわ・・・」
「そうでしたか、じゃあ申し訳ないので使用してない部屋の分でもはずして
付けましょうか?」
できるだけお客さんの負担のかからない方法をお勧めしてると
「もうええわ」の一点張り。
すでにこの時点で、“もう終わったな”と直感した。
メーカーサービスの不親切な対応にもかなり怒っておられる。
はじめから、「こりゃあだめです、買い換えたほうが・・・」
とお勧めすればよかったのか・・・???
2〜3日後に他店で新しいエアコンに取り替えられてたのには特別驚き
もなかった。
実は、このような事態になる前にある程度予感されたことがあった。
それは、半年前のこと、買っていただいて2年ぐらいの液晶テレビ、時々
フリーズしてしまうということで、あれこれ手を尽くしたのだが、時々と
いうのが曲者で原因がさっぱりわからない。
ブースターが悪いかと交換、ブースター取り外す、テレビセットごと交換、
それでもだめでアンテナ交換、7〜8回は訪問した。そうこうするするうち
に暑さも厳しくなり、「屋根が焼けていて上がれませんので涼しくなってから
もう一度調べます」などと言ってのびのびになっていたのだ。
お客さんも何回も電話するのもいやになってきたみたいだし、いつまでたっても
直しきらない技術にも不信感を抱き始めていたみたいだ。
「デジタルはまだ始まったばかりでまだわからんことが多くて・・・
と苦し紛れの弁解してたのだが・・・この時点で雲行きは怪しくなっていたか?
そのことが未解決のまま今回のエアコン事件が発生してしまった。
以来1ヶ月が過ぎた先日、お客さんの前に近くの地域の電気店の車が止まっ
ていた。てっきりどこかの量販店で購入されたと思ってたのでこれには少々驚いた。
離れたところで車を止めてると玄関からその電気屋さんが出てきて、オレが立
てたばかりのアンテナをしげしげと見ているではないか。
おお〜おそらく例のテレビの件で頼まれたに違いない
普通であれば、「なんとうちの上得意さんに・・・」とムカッと来るはずが、今回
ばかりはまったく逆で、思わずホッと安堵感が先にたったのである。
A電器さんといえば4〜5人は若い人がいる地域1番の店だ。しかもここ数年
急成長していて全国でも有名なお店である。うちみたいな中年のおっさん一人
のお店など足元にも及ばない。
エアコンの件は仕方ないかもしれないが、テレビの件は未解決なので
このままだと心残りだ。A電器さんでも少々難題かも知れないがなんとか
してくれるだろう。量販店でなくてよかった・・・と。
一旦失った信用は二度と戻らないであろう。
長年おひいきいただいて本当にありがとうございました。
頭を下げて帰った

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