「719(2007/03/12) 四国アイランドリーグの石毛社長退任」
独立リーグ
四国アイランドリーグの石毛社長が退任した。
■四国アイランドリーグ石毛社長退任(2007/03/11 日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/baseball/f-bb-tp0-20070311-167962.html
独立リーグ、四国アイランドリーグの運営会社IBLJは10日、石毛宏典社長(50)が同日付で退任し、鍵山誠専務(39)が新社長に就任したと発表した。
同リーグは初年度の2005年から黒字を見込んだが、実際は3億円余りの赤字。2年目の06年度も約1億5000万円の赤字となる見通しだ。IBLJによると、石毛氏が当初思い描いた業績には届かず、十分な報酬を得られないため、石毛氏本人が辞任を望んだという。
元プロ野球オリックス監督の石毛氏は、元証券会社社員らとIBLJを設立し、05年4月から同リーグをスタートさせた。石毛氏は今後、経営からは完全に外れるが、同リーグのコミッショナーとして講演活動などは続ける。
■「意見通らなくなった…」IBLJ石毛社長が辞任(2007/03/11 SPORTS COMMUNICATIONS (石田洋之))
http://www.ninomiyasports.com/xoops/modules/news/article.php?storyid=6499
IBLJは10日、石毛宏典代表取締役社長の退任を発表した。後任には鍵山誠専務が就任する。3年目のシーズン開幕を前にして、リーグの運営は大きな転換点を迎えることとなった。
石毛前社長は04年に四国アイランドリーグの運営会社として株式会社IBLJを設立。05年4月にリーグの開幕を迎えたが、経営的には苦しい状態が続いていた。05年度は約3億円、06年度も約1億5000万円の赤字を計上。想定していた業績を達成できず、石毛氏より辞表を提出したという。
石毛氏はアイランドリーグのコミッショナーも兼務しており、こちらは引き続き、“リーグの顔”としてとどまる見込みだ。
必要だった経営のプロ
「いや、最近は試合をまともに見れていないんですよ……。本当はユニホームを着て、選手と汗を流したいんですけどね」
スーツ姿の石毛氏と話をするたびに、何度もこんな言葉を耳にした。講演活動やスポンサー各社への営業とあいさつ回り、メディアからの取材……。リーグの広告塔として全国を飛び回る一方、“地域密着”の掛け声とは裏腹に、石毛氏本人は四国に密着できない日々が続いていた。実質的な権限は四国に残る鍵山新社長らに移行していたのが実情だ。
象徴的な出来事が起こったのは昨年の10月。香川オリーブガイナーズ・西田真二監督の就任だった。西田監督は05年、リーグ初年度の愛媛マンダリンパイレーツの指揮を執っていた。チームは最下位ながら、NPB2選手を輩出。その手腕が評価されながら、「方向性の違い」を理由に1年で解任されていた。この決定には石毛氏の意向が強く働いたと言われている。
その西田監督がリーグに戻ってきた。これはIBLJから分社化した香川球団はじめ、新経営陣の判断だった。
「僕の意見が通らなくなった」
退任にあたっての石毛氏のコメントがすべてを物語っている。
石毛氏がいなければ、アイランドリーグは存在しなかった。彼の野球人としての実績とその情熱が四国の自治体や各企業、ファンを動かしたことは事実だ。石毛氏の即断即決の行動力がなければ、日本にまだ独立リーグはできていなかっただろう。社長を辞任しても、設立者としての功績は決して色あせるものではない。
ただし、石毛氏は少なくとも経営のプロではなかった。資本金わずか1000万円で始めた見通しの甘さは否めなかった。給料の遅配や急な変更もあったと聞く。結局、2年で合計4億以上の赤字を出した。今回、辞表を提出したのは昨年の12月。株主への説明もなく、突然の話だったという。石毛氏は立派な創業者ではあった。しかし、経営者としては周囲にブレーンとなるプロの人材を早くから置いておくべきだったのではないか。
その点で、今回の社長交代劇はいつかは通る道だったといえるのかもしれない。四国でインターネットカフェの運営などを手がける鍵山新社長がどんな経営を行うのか。石毛氏の思いに賛同してスポンサーになっている企業もあるだけに、今以上に厳しい周囲の目にさらされることは間違いない。当面は億単位の赤字を単年黒字に転換させることが目標になる。
また鍵山社長は現時点では高知ファイティングドッグスの球団社長を兼務する形になる。しかも、香川球団の親会社「S.R.D」の社長も務めている。リーグ全体を代表する立場にもかかわらず、特定球団のオーナー、責任者でもあるという構図はいびつだ。現在、高知球団は分社化した4球団の中で唯一、IBLJの子会社の状態が続く。経営を安定基盤にのせるためにも、こういった関係の解消は急務になるだろう。
石毛氏にとっても経営から外れることは悪いことではない。コミッショナーはリーグを統率するための最高責任者。何か問題が生じた際には公平中立な立場で判断を下すことが求められる。本来であれば利潤を追求する運営会社とは一線を画さなくてはならない。これからはコミッショナーとして独立したフリーの立場で幅広い活動ができるのではないか。
今後は講演やメディアへの露出で“リーグの顔”として引き続き活躍する一方、選手たちにもっと一流の技術を伝授してほしい。NPBでの実績はリーグの各指導者と比べてもすばらしいものがある。それを伝えることは選手にとってプラスになるはずだ。スーツではなくユニホームに着替え、四国内で精力的に選手と汗を流す石毛氏の姿を今シーズンはより多く見られることを期待したい。
■社会人野球に詳しい管理人Mさんのホームページ(2007/03/11)
http://kirakira6.blog11.fc2.com/blog-entry-2402.html
この展開だと今年中に四国アイランドリーグは色んな事が表面化すると思います。
社長変っても経営の建て直しは難しいでしょ?、この流れだと北信越BCリーグも長崎県民球団から移行した長崎セインツが計画中の九州独立リーグ構想も行き詰るのではないかな?。
だいたい野球関係者だけでなくメディアもほんまは経営が行き詰っている事くらい分かっているでしょ?。
それを知っているのに、選手がトライアウトを受けに来るような報道するのは無責任過ぎますよん。
有力選手の大半はプロ野球か社会人野球の企業チームに流れます。
その残りの選手がクラブチームと独立リーグに行く事になるんだけど、実力あっても野球を辞める選手はプロ、社会人を選ばない時は独立リーグに流れることはないと思って間違いないです。
■四国ILの鍵山新社長が会見で抱負(2007/03/12 日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/baseball/f-bb-tp0-20070312-168762.html
野球の独立リーグ、四国アイランドリーグの運営会社IBLJの鍵山誠社長(39)は12日、高松市内で就任記者会見に臨み「四国の財産であるアイランドリーグを情熱を持って運営していきたい」と抱負を述べた。
鍵山社長によると、2006年度の決算はIBLJと4球団会社を合わせて、赤字額は約1億5000万円となる見通し。増資で補てんする予定で、資金調達のめどは立っているという。07年度はチームスポンサー収入を増やし、赤字を全体で約1800万円に圧縮することを目標に掲げた。10日付で退任した石毛宏典前社長はコミッショナーとして残る見込み.
大分県出身の鍵山社長は05年5月、四国アイランドリーグ、徳島のゼネラルマネジャーに就任。05年9月、IBLJの専務取締役に就いた。

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