(弥生廿壱日 みどりの日) 複雑系  

新潮文庫 M・ミッチェル・ワールドロップ著 田中三彦/遠山峻征訳
〜科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち〜

複雑系という言葉が一般化してきたのは、1990年代半ばというのが私のイメージだが、サンタフェ研究所はすでに複雑系研究の中心的存在として名をはせていた。しかし、おじさん世代にはサンタフェというと懐かしい「宮沢りえ」の写真集のほうが衝撃的かもしれない。

さて、ニュートン物理学を引きずったアダム・スミス以来の経済学は、ケインズの修正という大きな変化もあったが、一般的には均衡理論を基調とする静態的理論が先行し、時代の変化を捉えきれないという致命的な欠陥を、オブラートでいかに隠すかということに専念しているように見えたのは、私だけだろうか。

そんな時に万能薬のごとく現れたのが、「複雑系」という理論構成だったように思える。確かに複雑系やカオス理論は現実を説明する上で、それまでの理論の矛盾を解き明かすという点においては多大な貢献を果たしたと思うが、すべてがそれで解決するというものでもない。

自然科学と社会科学の差は大きいと思うが、科学の発達で神の領域まで人間が入り込もうとしている自然科学に比べて、貧困さえも解決できない社会科学の混迷ぶりはどうだ。特に経済学は本来ノーベル賞が与えられなかったのが当り前と思われるダッチロールには目を覆うばかりである。科学の原点を再認識するために一読していただいて、現代の経済問題を解決するヒントを見つけるのも一考である。しかし、読みづらい本である。疲れた〜
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