(文月廿壱日) 自民党首相指名の怪  政治

自民党は両院議員総会で16日の特別国会での首相指名選挙で、両院議員総会長の若林正俊元農水相に投票する方針を決めたという。あほか。首相指名直前に総裁を辞める麻生首相に代わる暫定候補との位置づけだが、総裁候補でない議員への投票というのは無茶苦茶だ。株主総会が紛糾したからといって、そのあとの立食パーティの幹事をつとめる総務部の窓際のおっさんを、このさい社長候補にしようという話である。

若林正俊という方はまた特異な体験の持ち主である。田中康夫が負けたあの長野県知事選の時に、自民党側は秘書が首をくくったのでなんとか検察の手を逃れた今の知事に一本化しようと必死だった。ところが若林の息子の公認会計士が出ようとしていて、それを押さえ込む必要がある。そこで県内でしきりに噂になったのが「息子を出さないかわりに父親の正俊の次の内閣での入閣」だ。信州人ならば多くが知っていることである。その入閣はしかし、なかなか大変だった。まさに自民党末期の大混乱に巻き込まれたからである。

まずは松岡利勝の自殺にともない、農水相の臨時代理を務める。次に赤城「バンソウコウ」徳彦農水相の辞任に伴って就任。しかるに内閣改造に巻き込まれて1カ月足らずで辞めたかと思うと、後任の遠藤武彦がまたまた醜聞で辞めたために再び登板。そのあとの福田康夫内閣でも農水省を務めるが、どうやら「ちゃんとやらせろ」という密約をここでようやく達成したようだった。

それにしても幼稚園児でもわかりそうな収拾策をどうして自民党はとることができないのか。簡単な話で今日にでも総裁選をやればいいだけのことではないか。いつもあれだけ総裁選のたびにお手盛りで党の規約を変えては好き放題にやってきたのである。党の存亡の危機の今こそ、あのいいかげんさを発揮して、とにもかくにも総裁選をやり、誰であれ選ばれた人間に対して総理指名で投票をするのが筋というものだ。
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