(葉月壱拾日) JAL再生タスクフォース  経済

前原誠司・国土交通大臣が切り札として送り込む直轄顧問団「JAL再生タスクフォース」の陣容が公表された。タスクフォースのメンバーは、リーダーの高木新二郎弁護士以下4人が産業再生機構OBが占める人選で、前原大臣にとっては「旧知の間柄」だという。 「事業再生の専門家集団」という触れ込みだが、OBのその後を見ると、不安がよぎる。メンバーのうち実務面で中心になると見られるのは、産業再生機構で専務COOを務めていた冨山和彦氏であろう。東京大学卒業後、ボストンコンサルティンググループを経て、独立系のコーポレートディレクションの設立に参画、旧長銀系ノンバンクの日本リースの再建などを手掛けた。産業再生機構ではスター的存在でもあった。

2007年3月に産業再生機構が解散した翌月、冨山氏はOB約10人らとともにコンサルティング会社「経営共創基盤」を旗揚げした。経営陣が出資したほか、オリックスなど錚々たる大企業から議決権なしの優先出資も募り、資本金56億円を積み上げた。同社が産業再生機構における実績を強みの1つとして前面に押し出していることは言うまでもない。

しかし、経営共創基盤の評判は今ひとつ冴えないのが実情である。大きくミソを付けたのは、不動産ファンド大手のパシフィックHDをめぐるお粗末な資金調達トラブルだった。経営不振に陥ったパシフィックは昨年11月、経営共創基盤の全額出資子会社「中柏ジャパン」と提携。中柏ジャパンを窓口に中国の不動産業者から社債と優先株の発行で約750億円を調達し、資金繰りの危機を乗り切るとした。 ところが、昨年12月とされた社債の払い込みが直前で延期。その後、発行条件を変更して優先株での資金調達計画を公表し直したが、これも頓挫した。結局、パシフィックは今年3月、会社更生法の適用を申請して破綻してしまった。この間、資本増強策を好感して株価は乱高下、高値掴みした投資家も多いはずである。

さらに成功例とされるカネボウの事案でも背任行為に近いことを行っている。カネボウは、平成17年8月に、子会社のカネボウブラジル社を30億円の債権と株式の合計をわずか1000万円で譲渡してしまった。カネボウブラジル社の直前半期(平成17年1月〜6月)は、営業利益も経常利益もプラス。債権額すら下回る金額で譲渡した理由は不明である。

ちなみに、カネボウブラジル社の平成17年1月〜6月の業績(譲渡直前の半期))は、売上高16億5297万円、営業利益2億4493万円、経常利益11億2020万円、資産64億5558万円なのである。おかしいでしょ。
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