(卯月壱拾八日) 危機認識  

BSE問題で米国産牛肉の輸入がストップしたのは2003年12月。牛丼といえば吉野家でマスコミも復活牛丼!などのイベントがあると、吉野家にカメラが並ぶという光景がTVには映るが、なんと同業のゼンショーが売上及び利益とも吉野家を抜き去ったという。たしかにファミレスがグループ内にあるので、単純に比べられないが、勢いは完全にゼンショーの勝利である。

米国産牛肉の輸入禁止という危機に直面した同業なのにこの差はなぜ生じたのだろうか。もうほとんどの人は忘れているかもしれないが、吉野家は一度倒産している。微妙に肉の質を落とし客の反発を買ったのである。こうした体験がある企業ではこうした危機においては、身構えるというか萎縮してしまうものである。すなわち危機を危険とみなしてしまうわけだ。

しかし危機は「危険」とともに「好機」という組み合わせからできていることを忘れていなかったのが、売上を大幅に伸ばしたゼンショーである。提供する牛丼に対して、妙なこだわりをもった吉野家に対して、ゼンショーは「うまい、やすい、はやい」という単純なコンセプトで食事の便利さの提供を仕掛けたゼンショーの違いといってもいいかもしれない。しかし、このキャッチフレーズ、吉野家のものだったはずである。しかも店舗の急拡大を図って一気に牛丼の代名詞を吉野家から奪おうとしているわけで、企業の盛衰物語としてはとても参考になるケースである。
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