(葉月廿四日) NTTの教訓  

今日の日経に編集委員の末村篤氏のコラムがある。題して「上場会社NTTに学ぶ教訓」。先の総選挙で日経は小泉内閣の郵政民営化を積極的に支援した。選挙期間中にJR、NTTなどの民営化で31兆円の税収効果があったと一面で報じたりもした。しかし、末村氏はNTTを例に出して、郵政民営化の業態に疑問を投げかけている。

NTTが月初に実施した自社株買いに応じて、財務省は政府保有株を約112万株売却し、保有比率は三分の1以下に低下し、上場後18年で当初計画の民営化を完了した。NTT株は現在初値の三分の1のレベルにある。公益企業に成長株の夢を託し高値で買い過ぎた投資責任の結果でもある。しかし、ドコモ等の秘蔵っ子を株主に還元することなく放出したのは、ゆがんだ市場慣行と経営者(国)の問題である。

NTT株のように国営企業が民営化するケースは、通常企業の株式公開とは大きな違いが2点ある。第一に、経営者も従業員も雇われ意識が強く、株式もほとんど持っていないため起業家としての動機や責任がない。このため株主の利益を考えるよりも、自分の保身等を優先しがちで、結果として会社の利益を損ないがちとなる。第二に、競争優位性が規制にあることだ。同じ民営化企業でもJTはタバコの専売規制があるために高い利益率を保持できているという反面教師でもある。つまり、規制効果が薄らぐと高い利益率が崩れて、株価を支える利益が出せなくなるのである。
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