(弥生廿壱日) 生誕百年  

先日東京に行った時に時間があったので、上野の国立科学博物館で開かれていた「素粒子の世界を拓く」を見に行った。生誕百年というとあの湯川秀樹、朝永振一郎という物理学の変革期に世界の先端に飛び出したノーベル賞受賞者のことである。戦前の京大理学部の同期でありながら、天才肌の湯川秀樹と、努力家朝永振一郎というタイプの違う学者が共にノーベル賞を受賞したことは戦後の日本人に大きな喜びを与えた。

展示会の生の論文やメモを見ていると、湯川氏や朝永氏だけでなく、この両人を育てた研究環境を改めて考えさせられた。湯川が中間子論を着想したのは1931年に創立された新鋭の阪大時代であり、その頃の阪大は長岡半太郎が総長であったし、朝永は理研の仁科芳雄に誘われて自由な発想を育んでいった。当時の既存の閉鎖的な大学が20世紀の前半に起こった物理学の大変革に遅れをとる一方で、理研と新設の阪大が突っ走ったのは意義深い。

連休末の5月7日まで開かれているので、興味のある方は一度行かれてはいかがでしょうか。
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