(長月廿八日) 60億円の使い道  

週末のTVでは松坂の交渉権の金額が踊っている。しかし、アメリカのプロ野球のビジネスモデル、つまり金儲けの方法というのが日本の球団と全く異なることに気がついた。選手獲得にかかる資金は一般企業で云えば、人件費そのものである。日本の場合は年功序列という時期もあったが、だいたいの企業は右肩上がりの経済ではないので当然どこかに能力主義を盛り込んでいるが、日本のプロ野球では優勝とかすれば、ご褒美ではないが、それなりのお手盛り相場と言われるように、誰々はこのぐらいだからお前はこれだけだ、という人件費相場で年棒を決めているケースが多い。

それに対して、アメリカのプロ野球では「投じた金額を回収できる見通しがあれば、それなりの金額を渡す」という、いわば投資スタイルである。だから投資に見合わない選手はさっさと解雇してしまうし、温情などありえない。ロッテの黒木のようなケースはアメリカでは起こりえない。つまりロッテはバレンタインが実権を握っているのではなく、あくまでも日本スタイルで球団経営がなされているわけだ。

また日本の球団はいまだ放映権料で収入が決まってしまうので、その決められた収入のなかで人件費を決めていくわけだ。しかし、ある人に15億円を投じて来てもらって3年間で20億円の利益をもたらすことが確実であるならば、当然そうすべき――と大リーグの球団はずっと計算してきたわけで、今回の松坂に対する投資もそうした考え方に立っているわけである。

日本では「人件費を分配する」という発想しかないので、収入が先細りになりそうであれば、大盤振る舞いはしないし、FA宣言の前に球団としてはひと稼ぎしようとする。確かに現実問題として限られた収入が行動を呪縛するのだろうが、そこから一工夫して脱却を図ろうとするものには、アドバンテージが得られるチャンスが存在するということだろう。
0




※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL





AutoPage最新お知らせ