(師走八日 上弦) パワー・フォー・リビング  

数百万人の人生を変えたという本「パワー・フォー・リビング」を無料進呈するというテレビCMや新聞広告が年初から大々的に放送され、紙面をにぎわしたのを覚えている人も多いだろう。テレビ各局のCMを一ヶ月ジャックし、新聞雑誌でも大展開しているのは、米フロリダ州に本部をおく「アーサーS・デモス財団」という団体である。

広告塔はファイターズ監督のヒルマン、札幌オリンピックで一躍人気者になったジャネット・リンなど4人である。おっと、あの「異邦人」の久保田早紀もいる。しかし、この広告料は半端ではない。CMだけで10億円はかかっているだろうし、新聞雑誌を考えれば総額は20億円を超すのではないか。

全米では毎年のように慈善団体の上位に名を連ね、資産額は600億円とも言われている。テレビ宣教師やキリスト教系組織、同性婚や妊娠中絶に反対する法律事務所などに多額の寄付をおこなっているようだ。しかし、その秘密主義は徹底しているようで、いかなるマスコミの取材も受けていない。それは日本でも同じようだ。

それゆえカルト集団ともいわれ、今回のTVCMでもフジとTBSは放映を見合わせた。それにキリスト教徒の少ない日本でどれだけ効果が上がるのか疑問だ。しかし、この大金どこから生み出されるのか、それがわからないのが不気味である。
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