(水無月壱拾八日) CDOのモラルハザード  金融

昨日の続きだが、そもそもCDOというのは一種のマジックである。たとえばトリプルBの住宅ローン債権がCDOになると、支払順位の高い部分約80%にトリプルAという格付がなされる。しかし、支払順位の低い約10%の部分が回収不能でほとんど価値がゼロになっている今の段階で、これはトリプルAで維持されるのだろうか。そもそも格付会社は現在の状況にランクをつけているのであって、将来の予測をするのは仕事ではない。

トリプルAであっても格付機関が債務を保証してくれるわけでもない。しかし、格付会社にとってCDOの格付という仕事は大きな地位を占めている。つまり飯の種である。したがって、少し前までトリプルAといっていたものをすぐに格下げするのはなかなか容易ではないのである。(今回はそれでも格下げが早かったようで、一般に情報が広がらないうちに逃げ切ろうとした業者が抱き込んでえらい目にあった。)

金融機関であればトリプルBであれば、保有制限にはかからないものである。しかし、現在CDOのトリプルBの回収率は1/3ほどである。思わず日本でのマイカル債を思い出してしまうほどだ。そして金融当局は格付で保有を規制していたというだろうし、格付会社は現在のオピニオンだけだというし、金融機関はトリプルB以上を守っていたというだろう。つまり責任の擦り付け合いとなっているわけだ。

不動産の上昇傾向が続いているときは問題は起こらないが、一旦逆回転し始めると結果は悲惨なことになるのである。
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