

突然市役所を訪れて、「復興の現状について教えてください!!」とお願いするのは、仕事に追われて忙しくされている職員の方々にとって大変迷惑な話だと思いますが、この釜石市役所が一番、丁寧に真摯に対応して下さいました。大感謝です。
復興推進本部、市民生活部地域づくり推進課の方々が、本当に丁寧に丁寧に資料を見ながらお話して下さいました。
釜石では、水産加工の企業が震災前より増えたとのこと。新しい感覚の水産加工品も次々と開発されているようです。
一番聞きたかったこと。それは被災された方々の生活がどうなったのか。
今、問題となっているのが、復興住宅でのコミュニケーションの問題。震災前のコミュニティとは違う新たなコミュニティの中で、どうしても馴染めず引き込んでしまう方もいらっしゃるのだとか。一人暮らしをされている高齢者の方に多いのだそうです。
道路や住宅の整備はほぼ終わり、今は「心のケア」が最も必要とされています。モノではなくココロなんです。孤独死もある…と聞いたときに、胸が痛くなりました。もし、自分が一人になった時、周りと上手くコミュニケーションが取れるだろうか…。また、今、コミュニケーションの問題で苦しんでおられる方に、なにかしてあげられることはないだろうか…そんな思いでした。

市役所の周りの駐車場は、いまだにガタガタなところもあって、津波の片鱗を感じてしまいます。
とはいえ、釜石駅前には魚市場が出来て、そこで新鮮な魚、水産加工品を買うことも出来て、食事処もありました。釜石の魚はここで食べることが出来ます。


釜石といえは、2019年、ラグビーのワールドカップが開催されます。スタジアムも整備され、世界からお客様をお迎えするモードに入っていて、そこに希望が溢れているように感じました。
ホテルが足りないそうですが、近隣の市町村との連携でクリアするそうです。どうか、ワールドカップ大成功しますように!!



震災直後、宮古方面へ向かうときに釜石を通りましたが、そのときには港のあたりには、ぺしゃんこになった車が麻雀パイのように整然と並べられ、陸には船がひっくり返ったまま放置されていたりして、本当に怖い街に思えました。
それが、今はすっかり(といっても、まだまだ道路整備など進行中ですが)明るさと活気を取り戻した釜石になっていて、ホッとした…というか安心しました。

釜石を離れる前に、釜石大観音に登ってみました。観音様の目線から、今の釜石を見て、辛い時期を乗り越えた風景が感じられました。


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