2008/5/30

ジェイン・オースティンの読書会  映画

「ジェイン・オースティンの読書会」を見てきた。以下、思いつくままの感想をだらだらと書く。

「スカした映画ばかりかかって、オバサマたちで無駄に混んでいる」というル・シネマ(goo映画より)。

この映画もまさにそう。30〜40名の内、男性2名(1名はカップル)。そもそもジェイン・オースティンの読者は80%が女性だというから、仕方ない。

近くに座った上品そうな婦人たちが「イギリスのバースにいらした?」「いいえ」「オースティンの散歩道があるのよ」等と話していた。イギリスかぁ、いいなぁ。

全米ベストセラーの小説の映画化。愛犬を亡くした友人を励ますためにはじめたジェイン・オースティンの読書会。6冊の長編小説を一冊ずつ読んでいく中で、それぞれが人生を見つめ直していく。

カルフォルニアのアッパーミドルの女性たち。最近読んだ「貧困大国アメリカ」とは無縁そうな人々。上野千鶴子「おひとりさまの老後」のような余裕ある老後を送るだろう人々。

見ていると生活スタイルは私たちと共通する部分も多い。仕事を持ち、ヨガをやり、ジムに通い、編み物をし、犬を飼い、etc。

女性たちのファッションも、カジュアル、エスニック調、ハンドメイドっぽい服など、そうだなぁ、環境問題とか国際交流等の活動をしている女性たちが好む服装って感じ。(楽そうなので私も好き)

住まいはねぇ。違いすぎる。広くて、キッチンなんかあんな所で料理できたらいいなと思う。インテリアも憧れちゃう。

この中で、まず面白かったのは唯一の男性メンバー、グレッグ。

SF好き、フィギュアなども集めてオタクっぽい。IT関連で働いている。移動手段は自転車、たまに乗る車は廃油エンジン、のエコ派。

女性たち(しかも年上)の中にいることに抵抗感がなく、違和感もない。女系家族の中で育ったから、ごく自然に女性の輪に入っていく。こういう人物造形は日本のドラマや映画ではほとんど見たことがない。

彼が、あこがれのジョスリンに読めと盛んに勧めるのが、「ル・グウィン」のSF小説。この名前を聞くと、心がうずく。「ル・グウィン」といえば、「ゲド戦記」。

大好きだったんだよ、「ゲド戦記」。

それを、ジブリが滅茶苦茶にしちゃった。今や「ゲド戦記が好き」なんて言えなくなっちゃった。アニメ初心者の宮崎吾朗氏にこれを作らせるなんて無謀。宮崎駿が自分で作れないなら、やるべきでなかった。本当に悲しい。

でも、ル・グウィンのSF小説を読んでみよう。「闇の左手」とか。

次に注目は、シルヴィアの娘、アレグラ。

彼女はゲイ。それを公言し、周りも受け入れている。グレッグが「君はゲイなの?」という時も、肯定するアレゲラも屈託がない(ように見える)。

この辺が今フジTV「ラストフレンズ」と随分違うなぁと思う。上野樹里ちゃんが演じている役はすごく苦しんでいるものね。

ところで、テーマの「ジェイン・オースティン」だが、私は実は読んでいない。私が若い時はそれほど注目されていなかったような気がする。ブロンテ姉妹の方が人気だった。それにちょっと通俗的のような気がしていた。若い時は劇的なものが好きだからね。

オースティンの作品は映画で見ている。エマ・トンプソンがアカデミー脚色賞を取った「いつか晴れた日に」(ケイト・ウィンスレットがきれいだった)、「プライドと偏見」キーラ・ナイトレイが主演賞候補、「エマ」(グウィネス・パルトロウ主演・これは少ししか見てない)。

女性が主役で、コスチュームもきれいで、ハッピーエンドだから、好まれるのはわかる。

で、いつも思うけど、女性作家の作品の主人公は、本を読む女性が多い。「高慢の偏見」のエリザベスもそう、「赤毛のアン」、「若草物語」のジョーとか。女性が好きな人物像は、こういう人たちだったと思う。

この辺が男性作家と違う。

「女性を知りたかったら、ジェィン・オースティンを読みなさい」なんだって。

私も遅ればせながら、「高慢と偏見」を読み始めた。会話が実に生き生きしている。ベネット夫人の描写なんかほんとに面白いね。

で、映画の評価だけど、淡々とした映画で特にドラマチックな盛り上がりがあるわけではないが、満足した。話の運びもテンポがいいし、人物に感情移入もできた。大体、本を読む話が映画になるってだけで大したものだと思う。

女優さんたちが、みな美しい。40代、50代でも本当にステキ。Tシャツにパンツなんて格好で普通っぽくても、ドレスに着替えた途端、やっぱり女優さん。一般人とは全然違うなぁと思う。

女性にお奨めの映画だが、グレッグのように女性映画に抵抗を感じない男性にもお奨めします。

0



コメントを書く


この記事にはコメントを投稿できません




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ