2011/2/25

ソーシャル・ネットワーク  映画

今何かと話題の「FACEBOOK」。その創始者マーク・ザッカーバーグを描く映画、そしてアカデミー賞最有力の映画「ソーシャル・ネットワーク」、を見に行ってきた。

公開から1ヶ月余り。観客動員はあんまりよくないのか、もう上映回数も少ないし、小さいスクリーンだった。

テンポが速すぎて分かりにくいらしいよ、との話も聞いた。専門的なIT用語が多用されるんじゃ、理解できないかな?などと心配しながら行った。

でも、面白かった!!満足した。

冒頭の、マークとガールフレンドとの会話から、引き込まれた。ちぐはぐでかみ合わない会話。頭の回転はものすごいんだけど、ずれている。

言葉外のニュアンスや、ユーモアを全く解さないマーク。他人の感情に無頓着。特異な性格が露わになる。このちぐはぐな会話を書いた脚本家の切れ味に感嘆。

かみ合う会話、共感しあう会話なら、ま、誰にでも書けるように思うけど、かみ合わない会話を書くのは難しい。鋭くて、話のテンポが速くて、それでいながら、話の筋が理解できない主人公の会話なんて、どうしたら書ける?すごいなぁ。

しかも、ここでガールフレンドに振られたことから、自棄になって、ハッキングや女子学生の品定めサイトを作り上げ、それが、ソーシャル・ネットワークを立ち上げるきっかけになっていくという、物語の流れ方もうまい。

ちぐはぐな会話、というと、ハーバード大学の学長と、マークにアイディアを盗まれたと学長に訴える学生たちの会話もそうだった。旧世代と若者のかみ合わない会話が笑えた。

(学長は財務長官も勤めたサマーズと言っていたが・・・)

コミュニケーション能力に問題のある学生が、「コミュニケーションツール」としての「FACEBOOk」を生み出し、それが、強力なコミュニケーションツールとして、中東民主主義革命まで生み出していく、というのは、すごい歴史のパラドックスと言うか、「不思議なもんだなぁ」と感慨を覚える。

ハーバードの学生達の生活ぶりも興味深かった。学生寮や、ファイナルクラブなるもの、ハーバード大学生に群がる女性たち、資産家ぶり、エリート臭とか。

で、こういう東海岸エリートたちがアメリカの政財界、更に世界まで牛耳っていくのかと思うと、腹立たしいというか、情けないというか。

西海岸のIT関連の青年達も、まぁ極端に描いているのだろうが、ノリノリで事業の拡大を図っていく様子は、軽薄で、ちょっと「ライブドア」を思い起こしたりした。

違和感があったのは、彼ら、ハーバード大生やIT成功者の、女性を見る目。群がる女性たちも恥ずかしかった。

マークを振る女学生や、弁護士はまともだったけど。

(そうそう、ユダヤ人学生がパーティで、アジア人女学生をみて、「彼女らと共通点が多い。ダンスが下手だし」というところなんか「へぇそうなんだ」と笑ってしまった)

一方、映画が進むにつれ、若者の友情と、それが壊れていく有様。成功と失ったもの、が描かれていく。

最後のシーンの、弁護士とマークの会話は、冒頭とは打って変わって、しみじみ通じ合うものだった。余韻があった。

そして、エンディングに流れるのはTHE Beatles 「Baby,You're a Rich Man」。「おぉ」と思ってしまった。効いてた。

とても満足の映画だった。若い俳優達も頑張っていた。アカデミー賞も取ってもらいたい。

でも、映画が終わった途端、前の方にいた「いかにも理系」という若者達が「ひどい翻訳だったなぁ」と言っていた。

専門用語ばかりでなく、全般にわたって「ひどい翻訳」だったら、この映画の真の内容を理解していないかもしれない。面白さを勘違いしているかもしれない。ちょっと不安になった。

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