2011/6/18

五嶋みどりデュオリサイタル  音楽

五嶋みどり&オズカー・アイディン デュオ・リサイタル2011(みなとみらいホール)に行ってきた。

演奏が終わった瞬間、「私が今まで聞いてきたのはヴァイオリストの演奏で、今日のは芸術家の演奏だった!!」という訳の分からない感想が浮かんだ。

美しい響き、伸びやかな音、優れた技術のヴァイオリンは何度も聴いた。うっとりしたり、感動したりした。

けど、そのレベルと違うような気がした。

五嶋みどりさんとオズガーさんの演奏は、音をギリギリまで追及し、演奏の限りを尽くし、曲の全てを表現しようとした、という気がしたのだ。「ギリギリ限界の表現」という言葉が何度も浮かんだ。

一方で、もちろん円熟の余裕を感じる演奏もあった。

今なお、あの時の演奏を思い浮かべようとして、放心状態のようになる。生の演奏は再現性がない。ただ、「すごかったなぁ」という記憶だけが残る。

プログラムは
モーツァルト「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ長調 K.526」
ブラームス「ヴァイオリンソナとピアノのためのソナタ 第1番 ト長調 Op.47」
ウェーベルン「4つの小品 Op.7」
ベートーベン「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第9番 イ長調「クロイツェル」Op.47」

モーツァルトの曲が始まるとすぐに、「睡眠時間5時間弱、夕飯を食べたばかり」の影響で、コックリコックリ居眠りを始めてしまった。頭がガクッとなって目が覚めた。モーツァルトは気持ちよかったなぁの感想。

ブラームスは大好き。この1番は有名な「雨の歌」だ。最初から繊細な音で、引き込まれた。美しい。

五嶋みどりさん自らの解説(コンサート・プログラム)によると「シューマ夫妻の息子が24歳で若死にした直後に作曲された。(中略)完成した楽譜を受け取ったクララ・シューマンは『感涙せざるをえませんでした。・・・あの世へは最終楽章とともに行きたい』」と言ったそうです」。

3楽章が始まると、「あぁ、この曲」。この曲を聴けて幸せだった。

ウェーベルンの曲はまさに現代音楽。鋭い演奏だった。

ベートーベンは、現代音楽の後に聴くとまさに「王道」。みどりさんの演奏も圧巻だった。終わった途端、飛び上がるように拍手した。

普段音楽を聴いていると、いろんなことを考えている。音楽とは関係ないことを考えたり、次々連想が浮かんだりする。だけど、その隙もない。ただただ音に浸っていた。何も考えなかった。圧倒されていた。

だけど、思い出そうとしても演奏や音が思い出せない。圧倒されたすごかったという記憶しかない。悔しいなぁ。

だから、また演奏会に行きたい。もう一度あの感動を味わいたい。

20日にサントリーホールでリサイタルがあるけれど、無理だ。

「チケットがあるようだったら、ぜひお聴きになってください」とお勧めします。(演奏曲目は変わります)

演奏後、サイン会があった。すごい人で、列はロビーの階段下から入り口近くまで伸びていた。みどりさんのお姿はちらりと見えた。柔和な笑顔だった。私も並べばよかったかな。会場で販売していたCDには「クロイツェルソナタ」がなかったので買わなかったのだ。

みどりさんのCDは何枚か持っている。アバド指揮ベルリンフィルとのチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」は聴き過ぎて、私の中の「標準」となってしまっている。他のヴァイオリニストの演奏を聴いても、みどりさんの演奏とつい比べている。優劣をつける意味ではなくて、ここのテンポが違うとか、そんなこと。

子どもたちにはピアノを習わせたけど、孫にはヴァイオリンを習ってもらおうかなぁ^▽^
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