2015/3/10

シベリウス・ブラームス  音楽

7日のサッカーに引き続き、8日はクラッシックコンサートだ。

久しぶりのみなとみらいホール。日曜の午後はとても混んでいた。当日券売り場があったので、チケットは完売ではなかったようだが、それでもほぼ満席といっていい。

今日のプログラムはエサ・ペッカ・サロネン指揮フィルファーモニア管弦楽団・シベリウス「フィンランディア」、ヒラリー・ハーンさん「ブラームスのヴァイオリン協奏曲」、シベリウス交響曲2番だ。

「フィンランディア」とブラームス「ヴァイオリン協奏曲」は好きな曲だし、ヒラリー・ハーンさんも一度バッハを聴いてとても感銘を受けていたので、ぜひ聴きたいと思った。
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「フィンランディア」。最初の金管楽器、ティンパニーから、「うぁ」と思った。大迫力だ。異常に力を感じる演奏。木管、弦楽器になると、これがまた繊細な音で、あの(歌詞もついている)メロディーがより美しく、もう、感極まる感じだった。

涙がぽろぽろ出てきて慌ててハンカチを出した。前の方の人たちで何人か目のあたりをぬぐっていた。
(夫は音楽で泣いたことは一度もないというのだけど、美しい音楽は泣けるよねぇ)

メリハリの効いた、スケールの大きな演奏。今まで何度も聴いた「フィンランディア」とは違うと思った。指揮者のサロネンはフィランド出身だ。

「フィンランディア」はロシアの圧政への抵抗の音楽と言われている。プログラムを読むとサロネンの言葉として「シベリウスは『やらねばならない勉強』で常に圧迫感があった」とあった。が、イタリアに留学して、異国で改めてシベリウスに接し、その個性や独創性、「楽しさ」がわかるようになったそうだ。

そういう思い入れが感じられた。

それと、民族・民衆の歌、抵抗の歌があるって羨ましいなぁと思った。民主化の後、チェコ・スロバキアでは亡命していた音楽家が「モルダウ」を演奏したし、ドイツには「第九」がある。イタリアは「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」がある。

日本では立川闘争の時は「赤とんぼ」が歌われたとか、郷土愛として「ふるさと」が歌われる。でもなんか、哀しいな。西欧音楽の伝統がないといえば、それまでの話なのだが。

大いに盛り上がって、曲が終了。みなとみらいホールのお客さんは控えめで、すぐに「ブラボー」と声がかかることはないのだが、この時は「ブラボー」とすぐに声が上がり、拍手も熱烈だった。この曲が聞けただけでも来てよかった。

次いでヒラリー・ハーンさんの登場。前の時は黒のドレスだったような気がするが、この日はホワイトに近いシルバーのドレス、耳のイヤリングがキラキラ。すっと立った姿はギリシャの女神像のようだった。

ブラームスのヴァイオリン協奏曲は五嶋みどりさんズービン・メータ指揮ミュンヘンフィルの録画があったので、それで予習してきた。

第一楽章は、ブラームスの音楽がいつもの感じと違って、すごく現代的、20世紀の音楽に通じるように聞こえた。つまり、モーツァルトやベートーベンは音のつながり方が私でも音階で追える感じ、ブラームスはそれより自由だけれど、現代音楽のようなとりとめのなさではない。

だけど、今回のブラームスは音楽がうまくつかめないような気がした。ブラームスは現代音楽の先取りをしていたんだなぁと思った。

(だけど、家に帰ってもう一度五嶋みどりさんの演奏を聴いたら、やはりブラームスはロマンチック、「とりとめがない」ことはなくかっちりしていて、決して現代音楽ではないのだ。)

追記:いくつか批評を読んだら、「新解釈」「現代音楽のような」と書いてあった。意識してサロネンさんはそういう演奏をしたようだ。

2楽章、3楽章はそれほどの違和感もなく、特に3楽章はノリがいいので、ワクワクして聴いた。曲が終わると「わぁっ」と盛り上がる大拍手、歓声だった。

わたしの素人感覚で言うので、誤りかもしれないけど、管楽器がなんか不鮮明、クリアでなくくぐもって聴こえた。それが普通なのだろうか、フルートやオーボエはとてもきれいだったのだけれど。

ヒラリーさんは何度も拍手で呼び戻された。アンコールはバッハ無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番。鋭い音ではなく、艶やかな豊かな音だった。また何度も拍手、舞台裏の聴衆へ、ヒラリーさんがつま先を後ろにツンと立てて挨拶したのが可愛らしかった。

交響曲2番はあまりよく知らなかった。でも聴いているうちに、「あ、聴いたことがある」と思った。途中、すぐ前の女性、左手やや前の老婦人は寝ているようだった。目を瞑って聴いているのではなく、明らかに居眠りだなぁという感じ。つまり心地よかったんだろう。

最後の方は、音も大きくて、大迫力。ティンパニーの人が(身体も大きくて)目立っていた。

サロネンさんも身振りも大きく、派手な指揮ぶりだった。(オーケストラがイマイチなので、もっともっと歌え〜と振っていたのかなとすら思えるくらい精力的だった)

終わった時、圧倒されて「なんか、わかんないけど、凄かったなぁ」と思った。と、隣の若者が
「ブラボー!!」と叫んだ。びっくりだったが、「そうか、素晴らしかったのだ」と納得だった。

スタンディング・オベーションの人たちもいた。熱狂的な拍手といってもいい。

アンコールは、あの、大好き、すてきな「悲しきワルツ」だった。しーんと心に染み入るような演奏だった。興奮が少し収まる気がした。

サロネンさんに花束を渡した人がいた。珍しいことに若い男性だった。ファンなんだね。サロネンさんはその花束をバイオリンの女性に渡した。

ロビーへ出ると、聴衆たちはまだ興奮冷めやらぬという雰囲気。「いい指揮者ねぇ」と熟年カップルの女性が言う。「良い演奏だったね」とうなづく男性。

1階へ下りるとヒラリーさんのサイン会の行列ができていた。前のコンサートの時も行列はホール入口までつながっていたが、今日も入口から折り返して更に続いていた。

若い人が多い。男性も多い。ヒラリーさんの人気を再認識した。

8日は日比谷野音や国会周辺で、原発反対の活動があった。チケットを買ってしまっていたので、集会やデモには行けなかった。ごめんなさい。でも、コンサートに来て良かった。満足満足だった。

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