2005/7/30

ドレスデン展と遣唐使展  展覧会

先日、ちょっと涼しい日に上野に行ってきた。

「ドレスデン国立美術館展ー世界の鏡」はその副題が展覧会の概要を示す。何世紀にも渡って各地の文化(トルコ、東アジア、イタリア、オランダ、フランス等)を映し出した鏡としてのドレスデンという視点がユニークだった。

会場の最初に展示されているのが、巨大な「集光鏡」だ。真鍮製凹面鏡で太陽光を集めて高温を作り出す。この展覧会に合わせて日経新聞で「マイセン磁器」開発した練金術師(薬剤師?)ベルガーの話を載せていたが、そのエピソードを思い出して興味深かった。

その磁器、マイセンと日本・中国の展示も面白かった。並べて展示してあるので、見る方にもとてもわかりやすい。

アウグスト強王の即位式に使用したダイヤモンドの装飾品もやはり目を惹く。あまりに大きいダイヤはガラスか水晶に見えてしまうのが、悲しいところ。

絵はあまり感心するものはなかった。フェルメールはもちろん良いのだが、私には今ひとつピンと来なかった。類似の構図だったら他の作品を見たいと思った。

フェルメール人気もあって、ドレスデンはかなり混んでいた。

それとは対照的に「遣唐使と唐の美術」は空いていた。こじんまりとした展覧会だった。

遣唐使一覧を見ると、日本史でおなじみの名前が並んでいる。遣唐使の歴史上に果たした役割の大きさを思った。

「井真成」の墓碑は実に素朴なものだった。その碑文を読むと改めて胸打たれる。
「其の辭に曰く、
乃(そ)の天の常を■し、茲(こ)の遠方なるを哀しむ。形【=その身】は既に異土に埋むれども、魂は故郷に歸らんことを庶(ねが)ふ、と」
この思いは数百年を超えてなお人の心の真実だろうと思う。

国際都市であった長安と最盛期唐の懐の大きさも感じた。

「井真成」は「葛井(ふじい)」氏出身という説が優勢らしい。難波の有力氏族で、今も「藤井寺」にその名を残すという。

展示品の中では「龍」(金製)2点が愛らしく美しかった。唐三彩の馬や女性像はおなじみだが、造形のおおらかさが何度見てもいい。

「遣唐使展」のポスター、薄いブルーグレーの地に「おかえり」の文字、とてもセンスがいいと思う。電車の広告にあってもひときわ美しく思わず眺めてしまう。

両展覧会ともまだしばらく開催しているので、ぜひご覧下さい。
0




※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ