2016/1/25

「ハムレット」を見てきた  映画

ナショナルシアターライブ「ハムレット」をTOHOシネマズに見に行った。

ベネディクト・カンバーバッチが昨年夏3か月にわたってロンドン・バービカンセンターで主演したもの。

昨年11月に字幕なし上映もあったが、さすがにそれは無理。字幕付き上映を心待ちにしていた。

日曜11時35分から。ネットでチケットを取ろうとしてびっくり。前方通路下の2列を除いてほぼ売り切れ。脇の列に一つ空いているのを見つけて購入。映画館に入ってみると前方の席も1列は埋まっていたので、ほぼ満席と言っていい。人気があるんだなぁ。

30〜40代の女性が中心。

本編に入る前にベネさんへのインタビューと学生演劇を見に行くベネさん、がある。

インタビューで「ちょうど父親になったばかりで、若いハムレットを演じるのはどうか?と心配をしたが、子どもが生まれと自分の子ども時代を思い出すんですね」と言っているのが面白かった。そうなんだよね。

学生演劇は中学生か高校生くらいの子ども達がハムレットの一節を演じるのを見に行く。子どもたちの国際性が豊かだ。「ガートルード役」の子はイスラム教徒で、頭をすっぽり黒い布で覆っている。アフリカ系、インド系、アラブ系、みんながシェークスピアを演じる。ロンドンらしいと思った。

映画はとにかく、ベネさんは凄い俳優だなぁということ。「シャーロック」の大成功もこの演技力あってのことだ、と深く納得した。

あの低く深い、つやのある声が、ある時は大きく劇場に響き、ある時は自問自答のつぶやき、ささやきになる。怒り、おののき、嘆き、悲しみ、時にはおどける。シェークスピアの台詞を美しく、自由自在に謳いあげる。

なにより身のこなしがきれい。

舞台美術は高い評価らしい。舞台転換が鮮やか。婚礼の場から、事務室、劇場、船上、墓地にもなる。王家の建物は段々荒廃していく。

演出脚本はシェークスピアの戯曲を切り刻んでいるらしい。この「ハムレット」の解釈はかなり批判もされたと聞く。

私の知っている「ハムレット」は警備の兵士が先王の亡霊を見るところから始まるはずなのに、いきなり部屋でレコードを聴くハムレット、そこにホレーショーが訪ねてくるのだ。オフィーリアはカメラ女子だしね。

俳優陣は大健闘。こういう舞台芸術があり、そこで鍛えられるから、イギリス人俳優たちは世界中でひっぱりだこになるのだ。

400年の時を経ても、オフィーリアの心が崩れていくありさま、夫亡き後義弟に魅かれてしまう王妃の弱さ、みんな身近に感じる。

私は「ハムレット」というとローレンス・オリビエだ。高校生の頃、たまたまNHKで放送したのを見て、「すごいなぁ」と感じ入り、NHKに再放送希望の葉書を出したりした。

オリビエの事を知りたくなり、図書館で映画の本を読んだ。「ヘンリー5世」「リチャード3世」「レベッカ」「黄昏」「王子と踊り子」「美女ありき」とか、作品名は覚えた。その後テレビなどで見たのは「ヘンリー5世」「美女ありき」くらいかな。「美女ありき」で共演したビビアン・リーとは結婚してたのよね。

ちょうどそのころ「嵐が丘」のリバイバル上映がみゆき座であり、秩父から上京して見に行った。「オセロ」も見に行った。マギー・スミスがデスデモーナだったんだよ。

ナショナルシアターライブは、METライブビューイングと同じで、時間が長い。それでも退屈することはない。

実際に「ハムレット」をロンドンまで見に行った方も、客席から見えない所も見えたし、俳優の顔のアップで表情がよくわかった。字幕があるのもありがたい、と言っていた。

この後もナショナルシアターライブは様々な作品があるようなので、また見に行きたいと思う。
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