2016/2/21

NTlive「夜中に犬に・・・  映画

今日は「221B」の日でシャーロックファンにはめでたい日だそうだ。本国では21.2と表すので、「221Bの日」にはならないそうだけれども。

「シャーロック」を19日に見て、今日21日はナショナルシアターライブ「夜中に犬に起きた奇妙な事件」を見に行ってきた。

題名そのものがホームズの「パスカヴィルの犬」の引用だそうなので、「221B」も関係あると言えば関係あるね。

この演劇は、昨年のトニー賞授賞式で知った。作品賞と主演男優賞を獲得した。

もともとはロンドンで上演されたものというのは後から知った。ローレンスオリビエ賞作品賞や主演男優賞など7部門で受賞している、とのことだ。

その初演(2012年)が、今回のナショナルシアターライブ上映されるものだ。

とにかく評判がすごいので、これは見に行かなくては、と思った。NTライブは「ハムレット」を見に行って、様子がわかっているので、躊躇はなかった。

自閉症スペクトラムの少年が主人公という以外何も知らずに見に行った。

112名収容のスクリーンはほぼ満員。上映館が少ないし、1日1回1週間限定の上映なので、席が埋まるのだろう。

児童文学、自閉症の少年から見た世界、彼の勇気ある「冒険」というので、ファンタジー的なものかと勝手に想像していたのだが、全く違った。

かなりシリアスな家族ものだった。

見ものは舞台装置と俳優の演技(肉体表現も含めて)だと思った。

俳優さんてすごいよなぁ、と最近つくづく感じる。表情、発声、膨大な台詞、身体の使い方、役への理解。

日本のテレビドラマなどを見てると演技がお手軽な感じがするけど、全然違う。

(ちなみに日本ではV6の森田剛主演で上演され、高い評価を得たとのこと)。

俳優たちのアンサンブルも見事で、一人で何役もやるし、黒子のような役割もする。様々な人々が登場するが、どの人もリアリティありまくり。そうそう、そういう人いるよ、と笑える。

「シャーロック」ハドソン夫人役のユーナさんも出演している。きびきびと動き、75歳とは思えない。素晴らしい俳優。マーク・ゲイティスさん(シャーロックのマイクロフト役・脚本)が「我が国の国宝」と言うだけのことはあると思った。

演出は「戦火の馬」も手掛けたマリアンヌ・エリオットさん。本編前に練習風景やインタビューが流れるが、エリオットさん、いかにも「できる」感じの、鋭さと風格のある方だった。ステキだった。

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舞台は中央に置かれ、それを観客が上から取り囲むように見ていた。舞台はちょっと太陽光発電のパネルようなものが敷き詰められていて、そこにプロジェクションマッピングで様々な場面が表わされる。カメラは時に真上から写す。階段を下りる場面は秀逸だったなぁ。

で、結局、私は俳優の演技と演出、舞台技術に感嘆したが、演劇の内容については、消化不良なだ。自閉症のことがよくわからないからかな。家族の葛藤はわかるのだが。

私は、クリストファーが他人の気持ちが本当に分からないのか、コミュニケーションに問題があるのか、よくわからなかった。

とてもいろんなことがよくわかっているようにも見えた。人ともコミュニケーションが取れる人のように見えた。パニックになるところ以外は。

そこが今一つ、劇に入り込めなかった理由だ。それは私の不勉強が原因なのだろう。ベストセラーだという原作を読む必要があるとも思った。

しかし、得難い舞台鑑賞体験だった。

あ、これは言っておかなくては。字幕の誤字脱字はひどかった。
「覗く」が「除く」、「耐える」が「絶える」だもんね。翻訳ではPolice Stationは「交番」ではなくて、「警察署」だとのこと。そういえば「シャーロック」でも「肺炎」と訳してあったのが、「肺病」(=結核)としないとおかしいと指摘があった。私も状況から「肺炎」はないだろう、と思った。
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