2018/6/14

もう一つ  音楽

「ららら♪クラシック」の「ドン・カルロ」特集について、友人たちに「見て見て」と大推薦した。見てくれたのだけれど、その感想が「イケメンですね」ばっかりなんだなぁ。

いや、そうじゃなくて、彼の「表現力を見てよー」なんだけど。まぁね、あの番組じゃそこまではわからない。

でもともかく、表現力が魅力の一番なのだ。芝居が上手いということと、歌がただ美しく歌われるのではなくセリフと同じようなリアリティがあること。

それだけでなく、その役の把握の仕方、把握した上でどのような表現をするか考えていること、たぶん、演じてその役になりきっていても、それを客観的に見ているもう1人の自分がいると思う。役と自分との距離をきちんと測っていると思う。

それを思い起こさせてくれたのが、この記事。

「冬の旅」を聴いて、ノックアウトされて、やたらいろいろ検索していた頃にも引用させていただいた「はっぱ」さんの「たまにはオーストリアチックに」。

ヨナス・カウフマン + ヘルムート・ドイチュ 国立オペラ座リサイタル」2012年10月

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そいや〜、失恋部分に入ってからの
胸を打つような、でも、あくまでも大袈裟にならない
ドイツ・リートっぽい、根暗で陰湿で
自己嫌悪陶酔感が素晴らしい。それだけじゃない。役を的確に掴んで、表現する、決して自己陶酔はしない。

テノールの領域が出るようになれば
 この人は無敵である(きっぱり)

しかも、テノールのソット・ヴォーチェを
さりげなく魅力的にやってのける。

(中略)
そうかぁ、カウフマンの魅力って
あの声の多様さにもあるんだなぁ・・・


低音はあくまでも深いバリトンの声質で
高音もバリトンの音で神経に触らず
しかも、伸びるテノールらしい声から
パステル色の、むちゃ優しいソット・ヴォーチェまで
見事に使い分ける。

ミヒャエル・シャーデのやったような
オペラ版「水車小屋の娘」とは、また違った手法で
ヒステリーになる事なく
自己陶酔に浸る事もなく
聴衆を、ひたすら青年の心に引っ張っていく


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引用終わり 太字にしたのは私。

この「自己陶酔しない」「自己陶酔に浸ることもなく青年の心に引っ張っていく」。作品の真髄を表現しているということだと思う。

そして「声の多様さ」。

この二つ、2015年「冬の旅」で一番感じたことなんですよね。芸術なんだなぁと心の底から思ったよ。

ROHで「冬の旅」2014年をご覧(お聴き)になった「着物でオペラinロンドン」さんは

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そのメリハリのある熱い歌い方から、きっと派手な身振り手振り&顔芸アクション付きなんだろうと想像していたのですが、今日のはそれからは全く程遠い直立不動。それでも、声の変化だけで色んなカラーを出せるのはさすが。

表情もほとんど変わらないのに、目チカラだけで演技してたのも凄い。近くの席から更に時々双眼鏡で凝視したのですが、最後の何分から遠くを見つめる瞳が(涙は出てないけど)情熱さと虚無感の両方を表現してたのも感激。
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オペラでもそうだと思う。だから魅力的だ。そのオペラの世界に引っ張り込まれる。

また、ウィーンに行きたくなった。はっぱさんはウィーンに32年も住んでいる。すごいなぁ。

もちろんカウフマンさんの本拠地のミュンヘンにも行ってみたいよ〜。もう残されている時間は2〜3年かなぁ。
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