2004/9/27

フォッグ・オブ・ウォーのこと  映画

映画を見てから一週間たった。やはりその時書かないと印象が薄れてくる。
映画が終了した時、若い男性が「勉強になった」と言っていたが、確かに歴史の勉強になるだろう。一方で「華氏911の方が面白かったよ」と言う人もいた。そう、地味な映画だ。
マクマナラ氏へのインタビューに映像を重ねていくというオーソドックスな手法で、エンターテイメント性は少ない。途中で睡魔と闘う人もいるだろう。

しかし、貴重なインタビュー映像である。
私たちにとって、やはり一番胸に迫るのは「空襲」のことだ。マクマナラは統計・数字の人である。より効果的な戦法を具申する。その悲惨な結果に彼は驚く。88歳になっても、明晰なその頭脳で挙げる数字。「東京 ニューヨーク 51%」日本の都市、それに匹敵する米国の都市、焼失面積の割合だ。彼は横浜、名古屋、大阪、富山・・・と数え上げる。61都市が焼き尽くされた。東京では一晩に10万人殺された、原爆が落とされる前に日本はこれだけの惨禍にあっていたのだ、と語る。しかし、一晩で10万に殺すな、という国際ルールはない、とも。「命じたのは好戦的なルメイ司令官である。ルメイはいつも言う『戦争とはこういうものだ』」。こうして彼は責任転嫁する。

とはいえ、このような発言をアメリカ人から聞くことはあまりない。「原爆はアメリカ兵の命を救った、戦争を終わらせた」といつも決まり文句だ。日本でも対戦国へ与えた被害を語る要職経験者はいない。そういう意味でマクナマラの発言は貴重だと思う。(続く)


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