2019/9/2

28年ぶりオーチャードホールへ  音楽

28年ぶりにオーチャードホールへ行った。

28年前、小学校の音楽クラブに入った長女が「新世界」を演奏すると言うので、勉強のため?聴きにいったのだ。

花房晴美・チャイコフスキーピアノ協奏曲1番&ドヴォルザーク「新世界より」現田茂夫指揮・新星日響(だったと思う)。アンコールがスラブ舞曲からで、この曲がとても好きになった。その後、CDで何度も聴いた。

オーチャードホールは駅から遠いのとそれほど行きたいと思うコンサートがなかったので足が遠のいてしまった。
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今回はパーヴォ・ヤルヴィ指揮&N響でベートーベン「フィデリオ」。

もうすばらしかった!!一流の歌手の力は聴衆を圧倒してしまう。感性をゆすぶられる。1日経ってもまだボォーっとしている。

チケットを取ったのは今年1月だ

出演歌手が、ピエチョンカ、コッホと聞いて、チケットを取った。とはいえ、すぐにではなかったので、S席は残席が1〜2しかなく選択の余地がなかった。(足の具合があるので、どうしても1階になる)。

行ってみたら、前5席が舞台で潰されていたので、随分前の方でびっくり。しかも正面。舞台を見上げる格好になった。

「フィデリオ」はベートーベン唯一のオペラだ。政治犯として地下牢に閉じ込められた夫フロレスタンを妻レオノーレが男装しフィデリオとなって救出する話。

レオノーレ:アドアンヌ・ピエチョンカ
フロレスタン:ミヒャエル・シャーデ
ドン・ピツァロ:ヴォルフガング・コッホ
ロッコ:フランツ=ヨーゼフ・ゼーリッヒ
マルツェリーネ:モイツァ・エルトマン
ドン・フェルナンド:大西宇宙(たかおきと読むんですね)
ジャキーノ:鈴木准

新国立劇場合唱団

ピエチョンカさんはザルツブルグ音楽祭2015「フィデリオ」、ヨナス・カウフマンさんがフロレスタンの時のレオノーレ、
コッホさんは同じくカウフマンさんの「ローエングリン」や「ニュルンベルグのマイスタージンガー」「パルシファル」他、沢山共演している。

みんなカウフマンさんがらみで歌手の名前を覚えた。

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以下、素人の感想です。

譜面台は置いてない。皆、舞台を動きながら小さな演技をする。ブラウン管テレビのようなものが左右に2台置いてあった。あれ、セリフや歌詞が書いてあったのだろうか?

序曲→第一幕
マルツェリーネ役エルトマンさんが可憐で細い。なのに、声は美しくパワフル。ジャキーノの鈴木さんはやはり声が軽く感じた。

エルトマンさんをはじめとして他の歌手たちの声は、身体全体を通し舞台の板も振るわせて、こちらに届く感じしなのに、鈴木さんは空間だけを飛んでいく感じがした。

マルツェリーネの父ロッコ役ゼーリッヒさんの声は重厚だが、役柄もあって温かみを感じた。

ピエチョンカさんは、もうこの役を得意としているから、完全にフィデリオ=レオノーレ、芯の通った豊かな声だ。

コッホさんはザンバラ髪、しかもタキシードの背中なんかしわくちゃだった。いかにも精神がどこかに行ってしまっている悪役そのものだった。でも顔つきは整っていて、これ「ローエングリン」の印象と違った。ザンバラ髪、しわくちゃ服、デブなのに、かっこよかった。

(2幕はシワがのびてた。アイロンしたかな)

音楽は聴いていると、田園のようだな、英雄のようだな、と思える箇所があって、あぁベートーベン!と思った。

1幕の4重唱、メロディとバックのオーケストラの音楽が美しくて、ウルウルしてしまった。

レオノーレのアリア、夫婦の愛を歌う歌、これも良かったですねぇ。ピエチョンカさんさすがです。

囚人たちの男声合唱、私、男声合唱が好きなのだ。満足。

2幕レオノーレ序曲3番。いくつか感想を読むと普通は2幕の最初では演奏されないみたい。

この3番はザルツブルグ音楽祭2015のメスト、ウィーンフィル(クラシカジャパンで放送したのを録画)を何度も聴いているので、それに比べると、ちょっともっさりかな。あの切れ味に比べると、ちょっと不満だった。

で、あのザルツブルグの演出は台詞がなかったんだな。私は「フィデリオ」はそれしか見ていないので、1幕目に「あ、セリフがあるんだ」と思ったのだ。(無知ですみません)。

いよいよフロレスタン登場。

フロレスタン役のシャーデさんはディカプリオを超デブにした感じ(地下牢に閉じ込められて食事も与えられていないのにね)。

「ゴーット」のあの一番の聞かせどころ、「バシャーン」という音がした。誰かがチラシの束を落としたらしい。全く〜、なんだよー。

シャーデさん、声質はフォークトさんに似てるかな。この難しい歌、カウフマンさんばかり聴いているので、なんか、息継ぎとか気になった。もっと畳み掛けるように歌ってほしいとか。

歌い手が違えば歌い方もそれぞれなのに、こういうところは本当に素人でごめん

ファンファーレが鳴って、ドン・フェルナンド役大西宇宙さん登場。姿かたちのすっきりした人だ。今とても期待されているのがわかる。声はもう少し響くといいな。

フロレスタンとレオノーレの二重唱。二人で名前を呼びあう所や「言い表せない歓び」は「愛」だね。

フィナーレは大合唱は、第九のようで、胸に迫って自然と涙がこぼれた。何度も頬を手で拭った。圧倒的な音の世界だ。

そして、香港の若者とか、ロシアでプーチンに対峙している若者とか、いろいろ思い浮かんでしまった。

圧政と闘う人々が「バンザイ」と叫び、愛や徳の勝利を歌える日が来ることを願った。

終演。ブラボー・ブラビーの嵐だった。カーテンコールの写真撮影を日本でも許してほしい。

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客席を出ると、皆口々に感想を言っていた。「良かったぁ」「素晴らしかったねぇ」。皆に熱があった。

私もボォーっとしていた。

オペラ好きで知られる江川詔子さんの感想。


泣いたのは私だけではなかった。


オペラをまた見に行きたいなぁ。こういう世界一流の人の歌を聴きたいなぁ。

アンケートがあって、「今後どんな公演を希望しますか?」に無理と思いつつ「アンドレア・シェニエ、ヨナスカウフマンさんで」と書いてきた。

来年はカルメンだそうだ。カルメン、椿姫、トスカ、ばらの騎士、同じのばかり。

ドウ・マゴも久しぶり。中には入らない。
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このところ土日は全部出かけていて、さすがにくたびれた。
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