2021/6/22

他者への鈍感  政治

6月3日に投稿された以下のtweetが炎上した。(今は削除)

書いたのは北大出身の研究者オッカム氏(帝京大で教えている?)
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通訳者はすべて女性だったのですが、これが皆さん、専業主婦だったのです。東大やICUを卒業した専業主婦です。セレブバイトだったのです」

あり得ないのです。あり得ない世界だったのです私には。研究者としては、彼女らの旦那(が研究者だった場合)を凌ぐことができるかもしれない。しかしあの高学歴と語学力でキャリア志向のない妻を迎えることは想像もできなかった。つまり僕は絶対に勝てない。一体どんな世界なんだと背筋が凍りました。

*****(下線は大豆)

このtweetが炎上したのは、



20日以上経ってこの問題をどうして取り上げるかというと20日の朝日新聞に藤田直哉という人が「『セレブバイト』炎上、悲しい他者への鈍感さ」という文章を上げたからだ。

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その中で、オッカム氏は女性差別に鈍感だし、フェミニストは地方差別に鈍感である。「どっちもどっち」。お互いをいがみ合うのは「悲しい」
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鈍感なのは藤田氏、あなただよ。

先に踏みつけたのはオッカム氏。地方格差を言うために女性を踏みつける発言をした。だから炎上したのである。

(しかも地方格差を真剣に問題にしているのではなくて、自己憐憫(=自己愛)しているだけ)

そして、藤田氏も五野井郁夫氏も、オッカム氏の地方格差への同情はあっても、女性差別への感度は低い。

(五野井氏はオッカム発言を批判する「フェミニスト」を「ネットリンチ」、「サディズム」と言った)

藤田氏も五野井氏も、地方格差を語る時にバカにされ、ダシにされる女性の悲しみとは無縁だ。

そもそも逆の場合がある?

地方格差や年収格差は女性もあるよ、もっと熾烈だと思う。それを語るときに配偶者がどうのこうのって語れる?語れないよ。社会構造上できない。社会的非対称だからだ。

そして、ムカつくのは「藤田氏が『中立』=両方のことを理解している、だから、僕はよくわかってるんだよ、君たちよりちゃんと見てるんだよ、賢いんだよ」がミエミエなんだよ。

上から目線の「悲しいお気持ち」を披歴されてもシラけるばかりだよ。マンスプレイニング。

つまり女性の口を封じたいだけ。



この藤田氏の文章に共感を示すのがまた男性ばかりという・・・。

(当該tweetはどうでもよくて、フェミニストが批判しているというだけで面白くない、叩いてやるという男性も沢山いる)

こんなに怒って書いているのは「この世界の片隅に」以来かな。炎上当時オッカム氏のことは書かなかった。でもこの藤田氏の文章は怒りが湧く。

怒っている人達の言葉。(このtweetで藤田氏の文章も読める)




「なにこれ 地方出身の男性は性差別かましても相手の女性に慰撫されるべきだし性差別受けた女性は性差別してきた相手を慮るべきだと ふざけんな」(材木)

「先に他人をセレブバイトと決めつけ踏みにじったのは誰?それに対するカウンターをどっちもどっち論に落とし込むのは筋が通らないのでは。」(地方出身女性)

「失礼な発言であることを理解した上で配慮を求めるのタチ悪くない?地域格差なんて嫌と言うほど味わった上でジェンダーの問題だって言われてんだよ。可哀想な地方出身男性だから?じゃあお可哀想なあなた方に更に踏まれている地方出身女性の私はあなた方の仕事を馬鹿にしても優しく諭してもらえるわけ?」(まゆ)

「問題を指摘されても立ち止まることなく、誹謗中傷と混同して事態を矮小化。これ、オッカムとその擁護者のやり方と構造が全く同じだなあ」(赤ゼクト)

しかし、男性が以下のような発言をしていることにほっとする。



こういう発言も。


見ているTLが違うのかもしれないが、私はオッカム批判をネットリンチとは思わなかった。「大学への辞職要求まであった」と五野井氏は言うが、この「オッカム氏」の差別発言はすごいよ。

(大体、ネットリンチって伊藤詩織さんや石川優実さん、津田大介さんに対するもののことを言うのでないの?信じられない量の悪罵だった。今でも続く)

本人は当該tweetを削除してしまったが、「自分は北海道開拓使の末裔だが、北海道は流れ者など下賤な連中が入ってきて」云々と言っていた。それに対して、リーガン美香さんが批判している。

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「下賤」「得体の知れない連中」「出自が違う」と言う言葉からは、あなたの特権意識や差別心が伺われます。
ご先祖がたまたま政府の植民政策の一環で移住されたからといって、同じ土地で生まれた他の道民とご自分の方言の違いを、このように表現される必要はあったのでしょうか。
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しかもこういうことを言っちゃうんだよ。




見合い結婚が正常で、恋愛結婚は合法的レイプって、なんという貧しい人間観なんだ。女性は、対等な人間としての信頼や価値観を共にする存在じゃない。だからセレブバイトする妻を「獲得」した夫と勝ち負けを争う発想になる。

過去のtweetを調べていけばびっくりするような差別的暴力的な投稿がまだまだある。

こういう人が大学で歴史を教えているというのはどうなの?と普通に思う。悪ふざけで言っているとしても北村紗衣氏を誹謗中傷した呉座勇一氏と同じ。他者を尊重する意識など希薄。

大学に苦情が行くのは当然と思う。大学人として教育者として、ちゃんと人権や「差別」について考えてほしい。



いろいろtweetを読んできて一番大切な指摘だと思ったのはこれ↓↓藤田氏も五野井氏もこの重要な指摘をしなかった。




「オッカム氏だけでなく、これ系の自分のルサンチマンを女性に向けて差別して炎上する男性諸氏、おおむね「社会」「社会構造」を見ようとしないんですよね。
ルサンチマンの根底にある差別構造が、実は男性に下駄はかせてくれる構造でもあることを、無意識に分かってるからじゃないかなあと思ってます」(どろあし)

ここ重要。社会や社会構造を見ようとしない、というのは最初に私が書いたこと。

あと、なぜそんなにひがんで物を言うのかわからない。

私も地方出身だし、金持ちでも文化資本が豊かな階層でもなかった。

東京育ちの友人が「ビーフシチューごちそうするね」と言った時「それ何?」と思ったし、大学入学直後「シンポジウム?」「パネルディスカッション?」「カフェテリア?」、「マックス・ウェーバーが」「花田清輝の本が」と友人が言う時そんな名前初めて聞いた、と思ったよ。

でも「へぇすごいなぁ」と驚いても、別にどうということもない。まして何十年も経てまでグチグチいうようなことでもない。田舎育ちは誇りでもあったな。

さえぼう先生北村紗衣氏も北海道の田舎育ちだけど「東大に入って、知識の面で気後れすることはなかった。むしろ、なんてモノを知らない人たちなんだろうと思った」と言ってたね。「びっくりするほど垢ぬけている同級生たちもいたが、ひがむよりも「シスターフッド」」

待てよ、50歳台ということはバブル時代の冷笑、揶揄文化どっぷりだったということ?「人権」「公平」「正義」等普遍的価値を嘲笑する時代文化だ。21世紀の今は時代遅れ。

オッカム氏の最初の「セレブバイト発言」に対しての批判は以下参照。











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