2021/7/30

読書メモ  本・文学

ずっと家にいるので、少しは本を読む。

友人たちから良いよ、と勧められた中島京子さん、
「夢見る帝国図書館」、「平成大家族」。

「夢見る・・」は最初読みにくくて、なかなかページが進まなかった。上野の「国際子ども図書館」の歴史、図書館と文学者との関わり、と現在の物語が交差する。この構造が私にはなかなか馴染めなかった。

主人公が、たまたま知り合った女性の一生を少しずつ知っていく過程が陳腐な言い方だけど推理小説のようでもあった。

登場人物たちが悪意のある人たちでないのがホッとさせられる。戦後の厳しさや不自由を生き抜いた女性が得た自由闊達さ魅力的だった。

「平成大家族」は現在の家族の悲劇となりかねない設定で始まるけれど、それぞれ安心できる方向へ落ち着いていくのが、読んでいて心地よかった。

2冊しか読んでないけれど、中嶋京子さんの小説は温かいなと思った。

だって、高村薫、桐生夏生、田口ランディとか、結構暗いでしょう?

松田青子の小説 1冊半。

「持続可能な魂の利用」。今を生きる女性、つまり「おじさん社会」と否応なく戦わざるを得ない女性たちの姿を描く。こういうことを描ける時代なんだなと思った。  

戦前生まれの女性作家たちはなんだかんだ言っても男性の価値観から逃れられなかったと思うよ。

海外で暮らすと、特に女性は「楽になる」というのは他の小説でも読んだ。つまり日本社会は、特に「おじさん」が牛耳っているこの社会は本当に息苦しいのよね。

この小説で、私がついていけないのは「アイドル」の存在。「推し」もよく理解できない。

もう一冊は「おばちゃんたちのいるところ」。これはダメでしたね。私向きではない、挫折しました。

村田沙耶香の本 2冊
「コンビニ人間」。これはひたすら面白かった。主人公の設定が秀逸と思う。主人公というより、その主人公から見た「普通」と思っている私たちの姿が滑稽で、この描き方に切れ味があった。

「しろいろの町の、その骨の体温の」。小学校〜中学校までの少女の話。子どもの頃の情景や心理、子どもたちそれぞれの個性、よく描けているなあと思った。でも青春小説なので、ま、私向きではなかった。

山内マリコ 「あの子は貴族」
これは、映画がとても話題になっていたので、読んでみたいと思っていた。女性の自立とシスターシップはいいですね。

もう一つ連想したのが「カタログ」で、「なんとなくクリスタル」。服やバック、着物、ホテル、食事、ブランドなど具体名で人物を描写するところ。と言っても、もう「なんクリ」のことはほとんど忘れているけれど。

西加奈子 「ℹ︎」。

繊細な心理描写と社会問題との交差、力作だった。ここでも女性の友情が描かれている。

西さんのこの小説には「反原発デモ」も描写が出てくる。

松田青子さんの「持続可能な・・」には安保法制反対の国会前大集会が出てくる。「ケッカイ(決壊)」という言葉が出てくるところが面白かった。

「決壊」の現場には私もいたからね。2015年8月30日だけでなく、他の日でも決壊の現場には何回か居合わせた。

彼女たちもあの中にいたんだなぁ、私が思うより、ずっと広範囲の人々がデモや集会にきていたのだなぁと思った。

(「決壊」とは、国会前集会で歩道の押し込められていた人々が、あまりの人数で歩道から車道は溢れ出てしまうこと。歩道と車道の間に設置してある鉄柵が倒されて人々が車道へとなだれ込んだ。そもそも歩道に押し込める警備か誤り)

上野千鶴子「在宅ひとり死のススメ」。いずれ私たち夫婦もどちらかがいなくなって一人暮らしのになる。介護施設に入るのだろうと思ったが、在宅で最後までいけるかもしれない。そう思ったら、少し気持ちが明るくなった。

上野さん、いつもありがとう。

本を貸してくれた、友達、ありがとう。この場を借りてお礼を言います。
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